チャットアプリ「微信」 有料化が世界的な問題に
ボアオ・アジアフォーラム年次総会は7日、「モバイルネットワーク:ホットな話題の冷静な思考」組別フォーラムを開催した。中国IT大手テンセントの劉熾平総裁は同フォーラムで、「当社の開発したチャットアプリ『微信』は海外市場で4000万人のユーザーを持ち、同事業は東南アジアの一部の国家で順調に発展している」と述べた。中国移動(チャイナ・モバイル)戦略決定コンサルティング委員会主任、中国移動元董事長の王建宙氏は、「微信のデータ通信料への課金は、世界的な難題だ」と語った。中国新聞網が伝えた。
微信の課金問題は、同フォーラムのホットな話題の一つとなった。組別フォーラムの現場は混雑が目立ち、王氏は「多くの記者が、微信に課金することはないかと、同じ質問をしてきた」と笑いながら語った。
劉総裁は、「微信はインドネシア、フィリピン、マレーシアなどの東南アジア諸国で、トップシェアを誇っており、現地のスマートフォンユーザーから好評を博している」と述べた。
劉総裁は、「微信はテンセントがモバイル端末ユーザーに提供する基礎的なサービスであり、課金するべきではない。ユーザーは通信量の面で、最も基本的な費用を支払っているからだ。その他の国家でも、同事業に対する課金について議論されているが、このような通信量・サービスに料金を支払っている国はない。微信事業は、ユーザーのブロードバンド・データ事業への移行を促し、通信キャリアと産業チェーンに積極的な作用をもたらす」と主張した。
劉総裁は、「テンセントとモバイルネットワーク通信キャリアの間には、共通の利益がある。将来的に付加価値サービスの開発によりビジネスチャンスを創出し、ユーザー・テンセント・通信キャリアに利益をもたらすことが可能だ」と述べた。