趙啓正氏:「中日戦争必至」論は荒唐無稽
【中日対訳】資料写真:趙啓正氏 |
中国国務院新聞弁公室主任、全国政協外事委員会主任を歴任した趙啓正氏は2日、中日関係について「中日が一戦交えるのは必至」との見解は荒唐無稽だと指摘した。中国新聞網が伝えた。
趙氏は同日午後、第9回北京-東京フォーラム関連の記者会見で「昨年は中日国交正常化40周年で、本来なら慶祝に値する年で、中日関係の一層の発展を期待していたのだが、実際には失望させられる結果となった」と述べた。
中日関係は昨年、日本側の不法な「島購入」のために谷間に陥った。趙氏は「私は信念と自信を失ってはいない。中日は友好的関係でなければならない。中日友好は双方の利益に合致する」と率直に語った。
第9回北京-東京フォーラムは今年8月12日に行われる。趙氏は「中日関係が前例のない谷間にある中、北京-東京フォーラムは特に大切に思われる。フォーラムは中日間の特別に重要なパブリック・ディプロマシーの場だ。参加者には元政府幹部が含まれる。彼らは中日関係の歴史を熟知し、問題の背景を知っており、現政府幹部とコミュニケーションをとることもできる。参加者は政府を代表していないため、相当突っ込んだ話をし、外交的な言葉遣いや儀礼を排し、効率的な交流をすることができる」と説明した。
ネット上に流れる中日関係に関する極端な見解、ネガティブな見解について、かつて中国のネット情報活動を主管した趙氏は「こうした見解は少数の人のみを代表している」と指摘。「現在どの国の世論表現形式を見ても、ネットが重要な役割を果たしている。ネット上で見解を表明する人は実際には少数だが、ネットを通じて拡大すると、多数派だと思われてしまう。極端な発言は紙媒体のメディアでは多く見られず、ネット上にのみ存在する」と説明した。
趙氏は「『中日が一戦交えるのは必至』との見解は荒唐無稽だ。中国人が日本に対してどれほど不満があろうとも、圧倒的多数の日本人は平和を愛していると信じる。同様に日本人が中国に対してどのような不満があろうとも、圧倒的多数の中国人は平和を愛していると私は信じる」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年4月3日