中国科学院が発表した情報によると、中国国家天文台などの研究機関によって構成される国際共同研究チームはこのほど、月周回衛星・嫦娥1号が持ち帰った月探査データを研究し、月の中心部で現在も一定の潮汐と加熱が生じており、今も熱を持ち続けていることを発見した。北京日報が伝えた。
天体はその他の天体の引力を受け、形状を変化させる。これが潮汐だ。例えば地球の海洋潮汐は、月と太陽の引力によって生じる。潮汐によって生じる固体の変化は、天体の内部構造、特に内部の硬度と密接に関わっている。
嫦娥1号は月探査の旅から「退役」したが、現在も人類の月探査に余熱をもたらしている。研究チームは嫦娥1号などが収集したデータを分析し、月の動力学形状の変化を精密に測定し、理論と推算により、月の深くに粘着性の低い半流動体層があることを証明した。また地球の引力によりこの層の潮汐・加熱が生じていることから、月の中心部は現在も冷却・硬化されていない。地球の月に対する影響により、月の中心部では現在も潮汐・加熱が生じている。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年8月1日