日本政府観光局(JNTO)が23日に発表した統計データによると、 2014年上半期、中国大陸部からの訪日者数が前年同期比88.2%増の100万9200人となり、大幅に増加した。国・地域別では台湾、韓国に次いで3番目に多かった。中日関係が冷え込んでいるのを背景に、両国の経済における関係も悪化しているにもかかわらず、日本を訪れる中国人観光客はなぜ増加したのだろう?新華網が報じた。
航空便の増加や円安が後押し
JNTOは、中国と日本を結ぶ航空便の増便や新規就航などが、中国人客数を押し上げたと見ている。また、円安のほか、日本政府が観光業の推進に力を入れていること、中国の旅行社が魅力的な宣伝を行っていることなども大きな要因となっている。
免税商品が魅力に
安倍政権の経済政策「アベノミクス」の重要な措置として、日本政府は今年4月の消費税8%への増税にあわせ、訪日する外国人観光客に対する消費税免税拡大策を実施したほか、日本国内にある免税店の数を、東京五輪が開催される2020年までに1万店規模に倍増させる計画を立てている。さらに中国を含むアジアの国を対象にビザ発給要件を緩和させており、訪日外国人客の増加につながっている。特に、消費税が8%となっている現在、外国人旅行客にとって免税商品は非常に魅力がある。
中国の旅行社の後押し
日本政府は現在、外国人旅行客に発行するビザの有効期間を延ばす対策を講じており、一定の要件を満たす中国人には、有効期間最長5年以内なら何度でも日本に入国可能な数次査証(マルチビザ)を発行している。また、中国の旅行社も訪日中国人観光客の増加の面で大きな役割を果たしている。格安航空会社(LCC)の勢力が日に日に強くなっているのを背景に、中国の旅行社は夏休みシーズンに合わせた魅力ある日本旅行の商品を数々用意し、中国人の日本旅行に対する積極性を刺激している。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年7月30日