ここ数年、日本を訪れる中国人観光客は増加の一途をたどっている。日本人は、気前よく消費し、日本の疲弊した観光業を救い、日本経済の振興を後押ししてくれる中国からの観光客を大いに歓迎しているが、一方で中国人観光客のマナーや習慣を非難する声もあがっている。トイレットペーパーの捨て方も問題の1つだ。例えば、東京・浅草寺の公衆トイレでは、使用済みのトイレットペーパーが流されずにごみ箱に捨てられる、という問題が注目を集めている。浅草寺の関係者によると、こうした現象は昨年から急に増えており、特に中国からの団体ツアー客が来た後は顕著だという。日本の中国語紙・中文導報が報じた。
同関係者は「始めは繁体字で書かれた注意書きをトイレの中に貼っておいたが、中国人観光客には意味が伝わらなかったようだ。今は簡体字に変更した。今後このような現象が減ることを願う」としている。浅草寺以外にも、中国人観光客の多い秋葉原などで同様の問題が発生している。
日本では、こうした行為を中国人のモラルの低さの表れと見る人もいるが、あるメディア関係者は「中国では水洗トイレの普及率がまだ低く、水洗であっても日本のようにどこのトイレにも水に溶けやすく、便器に流せる紙が置いてあるとは限らない」と指摘している。
中国のトイレに置いてあるトイレットペーパーは千差万別で、トイレが詰まりやすい。中国のトイレには一般的に、使用済みトイレットペーパーを捨てるためのごみ箱が置いてある。中国人観光客のこうしたやり方は、トイレを詰まらせないための善意なのだ。
しかし、中日の観光事業の発展を推進する上で、中国人は「郷に入っては郷に従え」の気持ちを持つことが必要だ。日本側も、中国の発展段階と文化の違いを理解し、寛容に対応することが必要となる。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年4月29日