2015年12月25日  
 

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中国の経済成長実現のための切り札はまだ多い

人民網日本語版 2015年12月25日10:02

閉幕したばかりの中央経済政策会議では、中国経済はファンダメンタルズが良好で、潜在力が大きく、回復力が高く、融通の余地が大きい一方、多くの困難や挑戦にも直面しており、とりわけ構造的な生産能力の過剰が深刻であるとの見方が示された。筆者は、政策の連携がうまく行けば前途は有望で、経済成長実現のために切ることのできる「カード」はまだ多いと見ている。(文:高連奎・中国人民大学経済学院研究員。人民網掲載)

ここしばらく、「供給側の構造改革」がホットワードとなっている。今回の中央経済政策会議では、「新たな供給の創造と供給の質の向上を通じて消費需要を拡大する」との方針が特別に示された。有効供給を通じて消費が促進された事例は多く、米国のアップルの携帯電話や中国の高速鉄道もそれに当たる。中国の高速鉄道は、その安全性と快適さ、スピードで、中国人が最も好む交通手段の一つとなり、中国の新たな「名刺」ともなった。中国の高速鉄道建設は、ケインズ学派の需要不足理論から出発したものだが、高速鉄道は確実に新たな供給となり、その新たな供給は需要を引っ張ることになった。

「遅れた生産能力を淘汰し、新たな供給を増加させる」というこ方針に対し、市場は圧力さらには恐れを覚え、ストックの調整によって打撃がもたらされるのではないかと心配しているように見える。だが過度に心配する必要はない。「遅れた生産能力を淘汰し、新たな供給を増加させる」という方針は、以前から言われている産業のアップグレードとほぼ一致するものである。

中国の産業アップグレードはすでに盛んに展開されており、中国は各産業分野にはここ数年、世界の先端技術を競うことのできる大量の企業が出現している。電気通信・携帯の分野では「華為」(ファーウェイ)が台頭しており、電気通信設備の面ではすでに世界のトップレベルに達し、携帯電話の技術でも進歩を続けている。電気自動車の分野でも、多くの中国企業が台頭している。このほどオーストラリアのメルボルンで行われた世界級の大会では、中国企業が自前で開発・設計した豪華観光バスが、1回の充電での航続距離1018kmというすばらしい成績を上げ、「商用電気バスの最長航続距離」と「商用電気自動車の最長航続距離」という2項目の世界ギネス記録をたたき出した。このほか、中国では「インターネットプラス」も期待できる。「滴滴」のようなITレンタルカー企業は人々の移動コストを大きく引き下げ、公共交通の圧力を緩和することとなった。


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