2015年12月18日  
 

中日対訳健康知恵袋 企画集 北京のお気に入り

Apple新浪騰訊人民LINE微信RSS
人民網日本語版>>中日フォーカス

日本の「匠」が語る技術職人の違い「日本はプロ意識、中国は単なる仕事」

人民網日本語版 2015年12月18日16:31

珠江デルタの企業では、技術職人の不足が慢性化している。企業の発展に合わせた技術職人をどのように育成すればよいのだろうか?南方日報が報じた。

日本の親会社・アポロトレイディングが出資し、広東省仏山市順徳区に設立した生産拠点・仏山市順徳区阿波羅環保器材で技術顧問を務める今本重治さん(67)は、「技術職人に対する敬意と、整った育成体制がとても大切」と語る。生産ラインで働く作業者から技術顧問へと成長した今本さんは、社会が技術職人を敬意をもって見ているかが、技術者になりたい若者を増やすカギと指摘する。

■今本さんのプロフィール

今本さんは高校卒業後、自動車業界を経てフィルター業界に就職し、40年以上になる。今では、設備のメンテナンスや商品デザインの面におけるトップレベルの専門家だ。阿波羅環保器材の東方竜・副総経理(社長)は、「フィルター業界で、今本さんを超える専門家に会ったことはない」と絶賛する。

音を聞いただけで故障を発見

2004年、当時56歳だった今本さんは、同社の初代工場長に就任。中国人のスタッフと共に努力し、同社を中国最先端の技術を誇るフィルター生産企業に育て上げた。

「中国に来る前は、こんな経験ができるとは思ってもいなかった」と今本さん。現在は、工場長の立場を退き、技術顧問として働いている。「フィルター業界にずっといるが、まだ努力が必要」と慢心はない。

「18歳で高校を卒業してからまず、自動車関連の企業で6年働き、その後、フィルター企業に就職。52歳まで続いた」。フィルター業界においては、右も左も分からなかった今本さんが、時間をかけて今ではトップレベルの技術者になったことに関して、「努力と自信が大切」と語る。

東方副総経理が、「現在、当社の作業場の生産部長の半分以上は、今本さんが育ててくれた。とても感謝している。それらの中堅技術者は、今でも分からないことがあれば今本さんに聞いている。今本さんは本当にすごい。機械の音を聞いただけで問題がないかがわかってしまう」と称賛すると、今本さんは、「これは経験で、道を歩いているだけで、どこから水が漏れているか分かる下水道修理の人と同じ。五感で感じることだ」と語る。


【1】【2】【3】【4】

関連記事

コメント

最新コメント