ソニーは10月末、2015年度上半期の業績を発表した。営業利益は大幅増の7億3300万ドルで、5年ぶりに黒字を実現した。ソニーは今回の黒字転換の理由として、イノベーションに向けた努力を挙げている。人民網が伝えた。
ソニー中国の栗田伸樹董事長(会長)兼総裁は11月3日、取材に対し、次のように語った。
ソニーはこれまで、ウォークマンやプレーステーションなど、数々の成功した製品を生み出してきた。我々の課題はまず、いかに効率的に既存業務の管理と運営を行っていくか。次に、差別化された製品とサービスをいかに迅速かつ持続的に提供するかだ。つまり、イノベーション精神を保つことが非常に重要になってくる。
ソニーの事業は3つに分けられる。1つ目は、部品、ゲーム、映像、音楽など、成長のエンジンとなる事業。これらの事業はソニーの販売・利益の成長エンジンとなる。2つ目は、デジタル機器、オーディオ・ビジュアル機器など、着実に利益に貢献できる事業。これらの事業は安定的な収益が見込め、着実に利益に貢献できる。3つ目は、モバイル通信やテレビなど、変動管理型の事業。これらの事業は販売収入が伸びておらず、市場競争の中で課題に直面している。
近年、ソニーは発展の中で困難に直面しており、中でもモバイル・テレビ事業は売却の噂も出ている。ソニーがテレビ・モバイル事業を売却する可能性について、栗田氏は「テレビとモバイル事業の売却や市場撤退に関する計画は全くない。計画によれば、モバイル事業は2016年度に黒字を実現できる。ソニーは技術開発を通じて利益を実現すると同時に、新たなリソースに再投資を行う(技術開発と生産能力の拡大)」としたほか、ソニーの戦略として、(1)競争力のある製品を創造する。(2)構造改革を通じて、既存の問題を徹底的に解決する。(3)2017年度に、営業利益5千億円以上を達成する目標は変わらない--の3つを挙げた。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年11月9日