2015年9月14日  
 

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総裁再選後の安倍首相、山積する課題に直面

週刊!深読み『ニッポン』第83回

人民網日本語版 2015年09月14日08:54

週刊!深読み『ニッポン』

 「安倍首相が無投票で自民党総裁に再選」。日本の各メディアは8日、そろってこの話題を伝えた。西側の国のいわゆる「民主的プロセス」を踏むとすれば、政党リーダーを選ぶには党内の選挙プロセスを経る必要がある。しかし日本の自民党が演じたのは、安倍首相の自作自演の「一人芝居」であった。(文:厖中鵬・中国社会科学院日本研究所副研究員)

 自民党総裁に再選された安倍首相は、自民党の3年という総裁任期に基づけば、2018年9月まで総裁を務めることとなる。つまり理論的には、安倍首相の首相としての任期も同年9月までということとなる。与党総裁の地位を守った安倍首相にとってはトントン拍子というところだが、今後の数年は安倍首相にとって容易なものとはならないだろう。政権運営には数々の難題が待ち受けており、その道のりは長い。

 第一に、日本の内政から見ると、10カ月後には参議院選挙(2016年7月)がある。これは安倍首相とその率いる自民党にとって、決して容易とは言えない政治的な試練となる。

 参議院選挙は、衆議院選挙のような政権交代のかかった総選挙ではない。しかし日本では、参議院選挙での失敗は、首相の政権運営にとっての致命的な傷となる。第1次安倍内閣の退陣の導火線となったのは、2007年7月の参議院選挙における自民党の大敗であった。

 日本の各与野党は現在、来年の参議院選挙に向けて着々と準備を進めている。自民党内部も一枚岩ではない。早くから主流派と距離を取っていた石破茂は9日、自らの政治派閥「石破派」の結成を準備する意図を公にした。石破本人も記者に対し、自らの派閥を結成するのは「ポスト安倍時代」を見据えたものだと語った。石破が「石破派」を結成する目的は二つある。第一に、来年の参議院選挙をめがけ、自らを支持する人々を引きつけ、拡大する。第二に、今後3年以内に安倍首相が予想外の事情で突然退陣した場合、石破自身が首相の座を手に入れるためである。


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