ジャッキー・チェン「古代建築をシンガポール寄贈」発言が物議=中国 (2)
ネットユーザーからは「この件は、慎重に慎重を重ねなければならない。いったん国外に出ると、外国のものになってしまい、中国の人が見たいと思っても見れなくなる」「徽派建築は、安徽省の長江以南地域にあってこそ、独特の魅力を放つ。そこを離れれば、これらの古代建築物は色あせてしまう」「現在、文化財をめぐる禁止・制限事項は大幅に増加している。新しい『文化財輸出基準』によると、1949年以前に生産・製造され、歴史、芸術、科学的価値を有する文化財は一律、輸出を禁じている」「成龍の最新作『十二生肖/12 chinese Zodiac heads』の中で、言っていたセリフを忘れてはいけない。それは中国の文化財。自主的に外国に贈るなんて、あまりに不適切」と反対意見が数多く寄せられている。一方、「安徽省の長江以南地域には古い民家がたくさんある、でも、補修する能力がない住民も多く、地方政府がお金をかけるわけでもない。そのため、荒れ果てている所も多い。成龍が出資して海外に移し、古代建築物を保護するだけでなく、中国文化を宣伝してくれるなら、それはいいこと」と支持する声もある。
■専門家「文化財なら輸出厳禁」
同古代建築物10棟のうち、7棟は明(1368年-1644年)や清(1644-1912年)の時代の古屋や舞台などで、200年-400年の歴史を有する。使われている材料の多くが、カリンなど高級資材だ。同古代建築物は解体後に蘇州で補修し、香港に運ばれ保存されている。ただ、今のところ、これらが文化財であるという証拠はない。北京の故宮博物院古代建築修繕センターの李永革・主任は「文化財であるかは、輸出の合法性に直接かかわる。文化財なら、絶対に国外に運び出すことはできない」と指摘している。
李主任は「徽派建築や山西省の晋派健築などについては、各省の文化財の部門が明確な規定を定めており、譲渡が禁じられている。そのため、これらを国外に運び出すというのは、不適切だろう。また、もし文化財でなければ、運び出すこともできるが、中国の物は中国に留めておくほうがいい。それにシンガポールの気候は、古代建築物の保存には適していない。古代建築物そのものにとっても、現地を離れると、その本当の価値を失ってしまう」との見方を示している。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年4月9日