今年も就職シーズンがやってきた。多くの新卒生は高学歴の履歴書を手に、働きがいのある仕事と高い給料を獲得しようとしているが、実際に企業の面接を受けてみて、現実が想像と違うことに気づく。企業の採用理念に変化が訪れているのだ。中国放送網が伝えた。
ある就職説明会を取材したところ、高学歴ばかりにこだわらない企業が多く見られた。今企業が求めているのは、学歴も能力もあり、辛い仕事にも耐えられる「そこそこ」の人材だ。
「堅実に、こつこつと仕事ができる」かどうかは今、企業が人材を選ぶ上での重要なバロメーターとなっている。今月7日に山東大学で行われた就職説明会では、中国石油化工株式有限公司第10建設有限公司が7人を募集していたが、うち5つのポストは学歴条件が学部卒で、履歴書を渡しに来た多くの大学院生がやんわりと断られていた。
これだけではない。多くの企業が、学歴条件をこれまでのような「学部以上」「短大以上」といった曖昧なものでなく、「学部卒」「修士卒」など明確な内容にしていた。
こうした現象について、山東建築大学のトウ相超教授は「企業が今求めているのは、学歴や経験よりも、着実で安定的に仕事ができる人材。つまり、すぐに仕事を辞めずに続けられるかどうかが、採用の重要な決め手となる。企業の雇用が理性的な方向に向かっている証拠であり、学生にとっては学歴の高低よりも堅実さが重要となる」と語った。