国内不動産市場の熱気が冷めた今、不動産で財を成した富豪たちは海外での投資に2014年の新たな商機を見いだそうとしている。「新京報」が伝えた。
9日に発表されたフージワーフ(胡潤)研究院の2014年不動産長者番付によると、60歳の王健林氏とその家族が、資産1100億元(約1兆9337億円)で首位に立った。今年の番付に並んだ富豪の平均資産は昨年より5%少なく、富豪たちは相次いで国際化を目指し、海外で商機を模索しているという。
▽上位50人の平均資産が5%減少
同番付をみると、トップの王氏と家族の資産は前年を9%上回る1100億元に達した。王氏は過去5年間に同番付で4回首位に立っている。
今年は上位50人の平均資産が前年比5%減少して149億元(約2619億円)になった。上位50人に入るためのハードルは昨年より13%低下して65億元(約1142億円)になり、11年の水準に戻った。上位10人のうち5人の資産が減少し、7位の竜湖地産有限公司の呉亜軍氏一家は資産の減少幅が最も大きく、22%に達した。
▽不動産富豪の国際化傾向が明らか
国内不動産市場の盛り上がりが冷めたことを受けて、不動産富豪の多くが海外に商機を求めるようになった。同番付からも、ここ1年間の不動産富豪の国際化傾向が明らかだ。
不動産サービス会社のコリアーズ・インターナショナルがまとめた研究報告によると、大陸部の海外不動産投資は08年の7千万ドル(約75億4千万円)足らずから、13年は160億ドル(約1兆7240億円)へと大幅に増加した。
フージワーフ長者番付の創始者であり主席調査研究員である英国人のフージワーフ氏によると、今年は海外での不動産投資の勢いが盛んなことが明らかで、これは主に人民元が強く、海外の不動産価格が相対的に安いため、海外の不動産のコストパフォーマンスが上昇したことが原因だ。中国不動産市場がペースダウンする今、海外不動産に投資すればリスクを分散することができる。また中国の消費者の国際化ニーズも海外不動産投資に市場を提供することになったのだという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年10月10日