秋葉原で販売されるアニメのおもちゃ
中国メディアによると、近年、中国人にとって日本や韓国への旅行は“近所へ遊びに行く”のような気軽なことになっている。日中関係は悪化したものの、日本を訪れる中国人観光客は増加している。
中国人の日本旅行人気が衰えない背景には何があるのか。中国国家旅游局の東京事務所代表・張西龍(ジャン・シーロン)氏は、「日本がアジアで唯一の先進国だということに対して中国人は複雑な思いを持っている」と指摘する。「日中間の歴史問題がもたらす固定観念は、中国人の日本に対する第一印象に影響してはいる。その一方で、多くの中国人が日本を知りたい、実際に行って見てみたいという強い思いを抱いていることが、日本に対する関心を高めている」と張氏は話す。
このほか、ビザ発給要件の緩和や航空機の増便、円安や品質の高い日本製品、「クールジャパン」による近代文化やゲーム、アニメ、J―POPなどをはじめとするさまざまなコンテンツの海外発信が中国の若者にも影響を与えていることなども、日本を訪れる中国人観光客が増加している要因だという。
また、パッケージツアーで訪れることの多い欧米や東南アジアへの旅行と違って、日本を訪れる中国人観光客には家族や友人同士でのフリープランが多いことも特徴となっており、今後もそうした形態で日本を訪れる観光客は増加すると見られている。
レコードチャイナ 2014年10月8日