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三洋が中国家電市場から撤退 後釜は米ワールプール

人民網日本語版 2014年09月18日14:58

日本の三洋電機株式会社などが共同出資して設立された中日合弁企業の合肥栄事達三洋電器株式有限公司は19日に公告を発表し、米国の白物家電大手・ワールプールによる株式の51%の買収案件が中国証券監督管理委員会(証監会)に承認されたことを明らかにした。ワールプールが今回の買収で重視したのは、合肥三洋の製造と販売ルートでもつ強みだ。今回の買収劇は、日本の三洋が中国家電市場から撤退し、米国家電ブランドが中国市場で新たに船出したことを意味する。「羊城晩報」が伝えた。

合肥三洋はもともと安徽省合肥市国有資産監督管理委員会と日本の三洋が設立した合弁会社。三洋は世界的に経営が不調に陥り、大きな価値をもつ資産がブランドだけとなっていた。戦略の縮小にともない、合肥三洋の株式も急速に手放すことになり、後釜にはワールプールが座ることになった。

ワールプールは世界トップレベルの白物家電ブランドで、2014年は中国進出20周年の節目に当たる。だがこれまでは販売ルートの不十分さから、中国業務で飛躍を遂げることができずにいた。主力商品であるエアコンの場合、製造はすべて蘇寧雲商集団株式有限公司に委託し、市場シェアは春蘭などの弱小国内ブランドにさえはるかに及ばない。家電の一級・二級市場の成長がパワーを失う中、ワールプールは三級市場や四級市場での新たなルート探しの必要に迫られるようになった。

合肥三洋は2013年8月、ワールプールが株式の合意に基づく譲渡や未公開株の引き受けといった方法で、合肥三洋の株式の51%を取得すると発表し、買収金額は33億8200万元(1元は約17円)に上るとした。その後一年間を経て、この買収案件は安徽省国有資産監督管理委員会、商務部(商務省)反独占局、証監会株式発行審査委員会などの主管部門により審議可決された。今回は未公開株発行と公開買付の免除に関して証監会による書面での承認を得ており、最後のハードルを越えたといえる。

合肥三洋の金友華董事長(会長)は、「ワールプールの買収はすべての協力パートナーにとって好材料であり、合肥三洋とワールプールが家電市場で発展する上でプラスになる」と述べた。今回の買収が完了すると、合肥三洋はワールプールの世界的なブランド・技術、営業販売ネットワークを土台として、製品の種類を増やし、国際化プロセスを加速させることができるようになる。ワールプールは長年にわたりルート不足に制約され、中国市場では手も足も出なかったが、合肥三洋のルートを利用して、「逆襲」に転じる可能性がある。だが将来、多くのブランドをどのように運営していくかが、合肥三洋のこれからの課題の一つだ。(編集KS)

「人民網日本語版」2014年9月18日

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