中国の指導者が海外の指導者に贈呈する「国の贈答品」といえば、景泰藍(七宝焼き)、書画、刺繍などを思い浮かべる人が多い。これらの品物は、中国伝統文化に源を発する、精巧で美しい贈り物であり、長年の間、中国の大国としての重任を世界に示してきた。タジキスタンの首都ドゥシャンベで今月12日に開催された上海協力機構(SCO)首脳会議の席上で、習近平・国家主席が、会議に参加した各国首脳に国の贈答品として贈呈したのは、中国通信機器メーカー大手・中興通訊(ZTE)製のスマホだった。スマホのような「悠久の歴史」を持たない国の贈答品はここ数年、贈答品リストに頻繁に頻繁に登場するようになった。中国は、従来とは異なった方法で、世界に自分の国を「表現」するようになった。