△「流行文化」で中国を表現する
中央党校国際戦略研究所の高祖貴研究員は、「従来の伝統的な贈答品に比べ、中国がここ数年選んでいる映画・テレビの品や国産スマホなどの国の贈答品は、中国社会における新しい発展と新しい面を反映している」と指摘した。
実のところ、国家指導者が海外指導者に贈る国の贈答品として選ばれる傾向にある「流行文化」は、中国を物語り、中国の声を伝える上で、最も素晴らしい媒体となっている。
習主席は、今年の中南米歴訪の旅で、アルゼンチンに「DVDセット」を贈呈した。このセットには、趙宝剛監督の「北京青年」と「老有所依(老いて頼れるものあり)」、滕華濤監督の「失恋33日」など、中国国内で非常に人気が出た映画やテレビドラマが含まれていた。また、中国語・英語・スペイン語・ポルトガル語4か国語の字幕付きで、中国文化普及のための配慮がなされていた。
中国共産党第18回全国代表大会後の中国では、国家指導者の外交活動において、流行文化の要素が頻繁に登場している。習主席は、昨年3月のタンザニア訪問の際に、中国ドラマ「嫁の素晴らしき時代」が同国で人気を博していることを取り上げた。また、李克強総理は昨年10月、タイの国会で演説を行い、中国のコメディー映画「Lost in Thailand」について特別に言及した。
その国の流行文化を「国の贈答品」とすることは、世界で頻繁に行われており、それによって国の文化をより良く表現することができる。英国のキャメロン首相は、かつて、中国を訪問した際に、イングランドのサッカークラブ選手全員のサインが入ったユニーホームを国の贈答品として習主席にプレゼントした。