上海市の樹徳小学校が「家事手伝い」を宿題に組み入れたというニュースが最近微博(ウェイボー)の検索ランキング上位に入り、社会から広く関心を集め、話題となっている。中国新聞網が伝えた。
上海普陀区にある樹徳小学校で全校生徒が持っている特製の「家事宿題ノート」(撮影・康玉湛)。
13日、上海市普陀区にある同校を取材したところ、梁青雲校長は、「生徒たちが家庭の中で何らかの役割を見つけ、積極的に家事に参加してそのノウハウやスキルを少しでも習得することを奨励する目的で、この宿題を出すことにした」と紹介した。
同校3年2組の汪裕佳ちゃんは、インタビューに対し、「毎週月・水・金曜日は、夕食作りなどの家事を手伝っている。これらの家事をすることで、親たちの苦労を知ることができた。自分のことはできる限り自分でして、家事も手伝うようにしている」と誇らしげに語った。
「家事宿題ノート」内の「家事リスト」。保護者は、「家事完成状況」評価表に点数を記入する必要がある(撮影・康玉湛)。
梁校長は、「家事リスト」の提出という課題を設けたきっかけについて、「現在、多くの子供が、非常に恵まれた環境の中で生活している。ある程度の家事をさせることで、子供たちは家庭に対する責任感をより深く実感できるだろう。保護者の中には、勉強だけできたらそれで良いと思っている人もいる。だが、我々は、小さな一つの事から始め、家庭内の小さなことから始めることで、子供が社会という大きな家庭の中でより多くの義務を果たすことを覚え、より多くの責任を担えるようになる」との見方を示した。
同校では、1年生から5年生まで各学期ごとに「家事手伝い」の宿題が課せられており、子供たちが家庭で積極的に自分ができる家事をするよう指導している。「各学期ごとに『家事コンテスト』が行われ、『最優秀家事手伝い』を選出する」と梁校長は紹介した。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年5月15日