鉄道部が解体 市場化で乗車料金が引き上げか (2)
旧鉄道部はすでに、「成功」とされる試みに着手していた。旧鉄道部は2013年2月19日、鉄道貨物輸送価格を1トン/km当たり1.5分(分は1元の百分の一=約0.225円)引き上げた。この13%に達する値上げ率は業界関係者の予想を上回るもので、関連上場企業の株価高騰を引き起こした。
列車の乗車料金が安すぎるという声が聞かれる。長距離バスや航空機と比べると、確かに列車の乗車料金は割安だ。このような声は、列車の乗車料金引き上げのムードを形成している。それならば、列車の乗車料金はどれほど引き上げられるのだろうか。多くの消費者はどれほどの値上げならば許容できるだろうか。乗車料金は引き上げられるばかりで、引き下げられることはないのだろうか。新たに設立された中国鉄路総公司は、春運(春節前後の帰省ラッシュ、今年は1月26日から3月6日の40日間)にいかにして対応するのだろうか。切符購入が困難という問題は、根本的に解決されるのだろうか。これらの問題の他に、鉄道建設と投資もまた、同社にとって頭の痛い問題になる。市場化の原則に基づくならば、投資は効果を獲得し、収益を最優先しなければならないからだ。しかしこれは国家戦略・社会の需要の間でズレを生じさせるだろう。このバランスをいかに保つかも、難しい問題だ。
列車の乗車料金の引き上げはほぼ「一致した観点」になっているが、蘭州鉄路局は値上げの前に値下げを発表している。これを受け、3月15日から12月31日(9月30日から10月7日の期間を除く)にかけて、19便の列車(蘭州-北京を含む)の寝台料金が値下げされることになった。しかしこれは料金引き上げ前の布石に過ぎないだろう。これには乗客に対して、鉄道市場化により料金が引き下げられることもあると伝え、落ち着かせようという狙いがある。王・副チーフエンジニアは、「これから列車の乗車料金と貨物輸送価格が高騰した場合、空輸よりもコストが高くつき、さらには全国の物価を押し上げる要因になるかもしれない」と懸念を表明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年3月20日