メタンハイドレートはいつ「燃える」?
今月12日、日本から「最大の新型エネルギー」についての情報が伝わってきた。日本の経済産業省の発表によると、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の実験チームが同日、愛知県沖の深海にあるメタンハイドレート層から天然ガスを取り出し、日本は世界で初めて海底のメタンハイドレートからのガス取り出し技術を掌握した国になった。JOGMECは翌13日、2019年3月をめどにメタンハイドレート技術を確立して生産現場に投入し、クリーンなエネルギーの供給を実現させたいと述べた。「国際金融報」が伝えた。
廈門(アモイ)大学中国エネルギー経済研究センターの林伯強主任は「国際金融報」の取材に応える中で、「メタンハイドレートは確かに採掘の可能性を秘めた資源だが、2018年に商業ベースでの採掘を実現させるというのは、相当難しいことだ。一方では、すでにわかっている一連の資料をみると、メタンハイドレートの採掘は環境にもたらすリスクが非常に大きく、日本はこのことをちゃんとわかっているのだろうかと思う。もう一方では、資源分野の大きな動きには膨大な資金の『移動』がともなうものだが、現在、どこかの国際資本がメタンハイドレート採掘分野に乗り出したという情報は聞こえてこない」と述べた。
■大国はメタンハイドレートを研究
日本の最新の動きについて、日本が採掘技術を確立させれば、中国、米国、ロシアなどのエネルギー消費・生産大国が日本と歩みを合わせて、メタンハイドレート分野の研究を強化することになる、という見方がある。
実際のところ、メタンハイドレートに注意していない国はない。ある資料によると、西側の先進国である米国、英国、ドイツ、カナダは1960年代にすでに研究をスタートさせている。最も早い例では、旧ソビエト連邦がシベリアの深さ1400メートルの探査井で、天然ガスと水が結びついて結晶化したメタンハイドレート層のある「メソヤハガス田」を発見。同ガス田は現在世界で唯一の、メタンハイドレート層で商業採掘を行うガス田となっている。
中国の地質専門家が2008年、青海省と甘粛省にまたがる祁連山の凍土エリアでメタンハイドレートを発見した。科学者のおおまかな見積もりによると、世界で3番目の凍土大国である中国には石油350億トンに相当するメタンハイドレート資源が眠っているという。