中国鉄路総公司はどんなスタートを切るだろうか
看板が変わった。--2013年3月17日の朝早く、北京市西長安街の復興路10番地を歩く人は、それまで掲げられていた「中華人民共和国鉄道部」(鉄道省)の看板が「中国鉄路総公司」の看板にさりげなく変わっていることに気づいて驚いた。64年間そこにあった鉄道部の看板は中国鉄道博物館に送られるという。新華社が伝えた。
新しく誕生した中国鉄路総公司はどのような職能をもつのだろうか。中国の鉄道の未来の改革はどこに向かうのだろうか。
■「部」はなくなるが「路」はまだある
「国務院の中国鉄路総公司に関わる問題についての回答」によると、同公司は中央政府が管理する国有独資企業であり、財政部(財政省)が国務院を代表して出資者としての職責を履行し、交通運輸部(交通運輸省)、国家鉄路局が法律に基づいて産業面での監督管理を行うことになっている。
同公司は旧鉄道部の旅客輸送サービスの経営管理の職能を執行し、鉄道輸送の統一的な調整指揮に責任を負い、国が規定する公共輸送を担当し、国の経済や国民の生活に関わる重点輸送、特別輸送、専門輸送、緊急輸送などの任務を保証する。全国鉄道計画において、同公司は鉄道投資建設計画の制定に責任を負い、国の鉄道ネットワークの建設と資金調達プランを提起する。建設プロジェクトの事前準備作業の責任を負い、プロジェクトを管理する。また国の鉄道輸送の安全に責任を負い、鉄道における安全な運営に対し主体的な責任を果たす。
交通運輸部の楊伝堂部長は、「『国務院の機構改革と職能モデル転換のプラン』に基づき、鉄道部の一部の職能が交通運輸部に組み込まれ、これによってわが国の総合的な交通輸送管理体制が形成されることになる。このたびの改革は2008年にスタートした総合的な交通輸送システムの改革が深化したものであり、その中核は政府の職能をさらに転換することにある」と話す。