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東京裁判の否定は軍国主義の魂を呼び戻す行為

 日本の安倍晋三首相は12日の国会答弁で、東京裁判への疑問を公然と呈した。彼はA級戦犯について「戦勝国の判断に基づく罪名」であり、日本人が言い渡した罪名ではないと公言している。こうした論法は軍国主義の戦犯に対する判決を覆すための日本右翼の詭弁であり、昔からあるものだ。「勝てば官軍、負ければ賊軍」、東京裁判は「戦勝国の敗戦国に対する裁判」だとして、A級戦犯の存在を否認しようとするのがそのロジックであり、東京裁判を否定することで戦犯の罪名をすすぎ、日本の政治屋の靖国神社参拝の先払いをし、いわゆる「日本精神」を立て直すことがその目的だ。(文:劉江永・清華大学現代国際関係研究院副院長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 安倍氏が首相として国会でこのような発言をしたことで、これが日本の国家意志なのかどうかが強く注目される。靖国神社の春季例大祭を前にした今、今回の発言にはなおさらに言外の含みが感じられる。

 ドイツ、日本、イタリアのファッショが発動した第2次世界大戦の戦火は40カ国近くに及び、世界の5人に4人が戦争の苦難に巻き込まれ、5000万人以上が命を落としたことを人々は覚えている。反ファシズム戦争に参戦した国々は47カ国に達した。これはファッショ枢軸国を除く当時の主権国家の70%以上だ。1945年8月8日、米ソ英仏は「ヨーロッパ枢軸国の主要戦争犯罪人の訴追と処罰に関する協定」に調印した。協定は平和に対する罪、戦争犯罪、人道に対する罪を犯した個人の戦争責任を追及しなければならないと規定。これに基づき、ナチスの主要戦犯23人に対する国際軍事裁判が1945年11月から1946年10月にかけてドイツ・ニュルンベルクで行われた。

 同年8月14日、裕仁天皇と日本政府の受諾した「ポツダム宣言」は、捕虜虐待を含む戦争犯罪人に対して法律に基づく厳しい処罰を行うことを定めている。日本政府は1951年の「サンフランシスコ講和条約」で、極東国際軍事裁判の判決の受諾を明確に約束した。従って、日本は東京裁判の結果を受諾しなければならない。いわゆる日本人による裁判ではないとの口実で否定してはならない。

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