東京裁判の否定は軍国主義の魂を呼び戻す行為 (2)
東京裁判、すなわち極東国際軍事裁判はニュルンベルク裁判に続き、1946年5月から1948年11月に日本軍国主義の戦犯に対して行われた国際裁判だ。東京で行われたため、東京裁判とも呼ばれる。中国、米国、ソ連、英国、オーストラリア、カナダ、フランス、オランダ、ニュージーランド、フィリピン、インドの11カ国の裁判官が、日本の主要戦犯25人に判決を下し、東条英機などA級戦犯7人が絞首刑となった。
東京裁判は全世界の反ファシズム国家と反ファシズム人民による日本の戦犯に対する正義の裁判であり、戦後に日本が軍国主義を放棄し、平和的発展の道を歩むうえで、また、北東アジア地域の平和と安定を確保するうえで重要な役割を果たした。東京裁判は2年7カ月続き、開廷回数は818回、受理された証拠は4300件以上、419人が証人として出廷し、779人が書面で証言し、判決書は1213ページの長さに及んだ。インドのパール判事が日本の戦犯を弁護した以外、他の国々の裁判官はみな確かな事実と国際法に基づき日本の戦犯の罪を厳しく追及することに賛成した。
全体的に見て、東京裁判とニュルンベルク裁判は共に人類の正義が邪悪に対して行った公正な裁判であり、戦後の国際法と国際秩序の基礎を固めた。東京裁判は法的に、また政治原則としてすでに最終的な評価の定まったものであり、歴史・学術問題ではない。日本国憲法は「日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする」と定めている。従って、日本の首相である安倍氏が東京裁判に疑問を呈したり否認したりすることは、外交問題を引き起すだけでなく、憲法違反の疑いもあるのだ。
一言で言えば、東京裁判の判決や評価を覆すことは許されない。日本は世界が安心できる釈明をしなければならない。安倍氏の無責任で魂胆のある発言が、世界の正義の人々に反対されるのは必至だ。歴史改竄を愚かにももくろむ者は、必ずや現実的な窮地に自らを陥れることになる。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年3月15日