日本のマスク着用定着に学ぶ=中国紙
中国メディアが見る日本 日本では、路上や地下鉄、空港、駅、会社など、どこでも、マスクをしている人を見かける。インフルエンザなどが流行する季節に、マスクを着用するとしても珍しいことではないが、日本ではマスクが生活の一部となり、今では「だてマスク」という言葉が登場し、「オシャレ」の一環とされるほどになっている。生命時報が報じた。
■風邪気味でも他人を気遣いマスク
毎年春になると、日本ではマスク姿の人が急増する。日本では、戦後復興や都市開発などで1960年代から70年代にかけて木材の需要が急速に高まり、成長率が高く建材としての価値が高いスギやヒノキなど樹木の植林を各地で大規模に実施した。しかし、その一方でスギ花粉の飛散量も爆発的に増加し、多くの日本人がスギの花粉症を発症することにもつながった。そのため、スギ花粉が飛散し始める春に花粉症を発症する人が急増するのに伴い、マスク姿の人も増加するのだ。花粉症を患うと、くしゃみや鼻水などに悩まされ、マスクは必需品となる。厚生労働省はある調査結果として、日本で花粉症を有する人が29.8%に達しているとしており、全国で花粉症患者は2500万人に上ると考えられている。その数は年々増加している。春になると、日本では天気予報の中で、花粉情報も伝えられ、当日の花粉指数や花粉予報を発表してマスク着用を呼びかける。マスク着用は、花粉の吸い込み防止はもちろんのこと、クシャミをした時に他の人に不快感を与えることを避けることもできる。
春以外に、日本人は、風邪など病気になった時にも、他の人伝染することがないよう、マスクをして外出する。幼稚園では、教師が園児に、「他の人に迷惑をかけることがないよう、風邪をひいて外に出る時は必ずマスクをするように」と教える。筆者も以前に日本のコンビニで店員がマスクをしてレジに立っているのを見かけた。「どうしてマスクをしているのか?」と聞いてみると、「風邪気味で、お客さんにうつしては困るから」との返答だった。風邪を引いた時に、マスクをして外出するというのは、日本では普通のことで、口臭がすると感じる時に自主的にマスクをする人もいる。