日本のマスク着用定着に学ぶ=中国紙 (2)
■豊富な種類とどこででも手に入る手軽さ
日本では、スーパーやコンビニ、薬局など、さまざまな所でマスクを買うことができる。綿のマスクや使い捨てのマスクなど種類もさまざまで、ほこりや花粉を防ぐ。ぜんそくや気管支炎を引き起こす微小粒子状物質「PM2.5」が日本にも中国から飛来するようになってからは、多くの店がPM2.5対応マスクの専用売り場を目立つ場所に設置し、飛ぶように売れている。あるテレビ局が招いた専門家によると、PM2.5に対応していないマスクでも2枚重ねにして間にウェットティッシュや濡らしたキッチンペーパーを挟むと効果的だという。
日本では最近、鼻に差し込む見えないマスク「ノーズマスク」が発売されている。「ノーズマスク」を装着していても、全く問題なく呼吸でき、花粉やウイルスの侵入を防ぐことができる。装着しているのが周りに分からず、食事や会話、化粧などにも影響しないため、「マスクはちょっと・・・」という女性などに特に人気になっている。
■最大で年間20億枚消費
日本でマスクの歴史は19世紀にまで遡る。当時は主に工場で使用されていたものの、1919年のスペイン風邪の流行がきっかけで、大流行。生産が需要に追い付かず、大量生産が始まった。そして今でも、インフルエンザが流行する季節には、マスクの販売量が急増する。日本経済新聞の報道によると、PM2.5対策で、高機能マスクの需要が急増しているほか、中国の大気汚染問題は長期化する可能性もあり、各社は一過性でない実需が見込めると判断。増産に踏み切るほか、新商品の開発も急ぐという。うち家庭用マスク最大手の興和は生産量を5倍に引き上げる。
マスクの流行にアパレル業界も反応。各メーカーは、キャラクターがプリントされているかわいいマスクから高級ブランドのマークが入ったマスクまで、さまざまなシーンに合わせて着用できるマスクを販売している。中には、服装や髪形によって、どのようなマスクを選べばよいか、アドバイスを送るメーカーもあるほどだ。
日本衛生材料工業連合会の統計によると、2012年、日本のマスクの国内生産は約3億枚で、輸入が約5億4千万枚だった。また日本国内で年間に消費されるマスクは約20億枚に上る年もある。この膨大な消費量が大規模な産業を生み出している。現在、大気汚染が日本でも深刻化していることを背景に、日本のマスク産業の発展はまだまだ続きそうだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年3月20日