国家税務総局が9月25日に発表した最新データによると、今年上半期、全国の小規模・零細企業を対象とした免税・減税額は計37億600万元(約660億円)に達した。今年中国は、小規模・零細企業に対する優遇税率の適用対象を、これまでの年間課税所得が6万元以下の企業から10万元以下の企業に拡大した。現在、対象となる小規模・零細企業の割合は全体の73.9%に達している。中国経済網が伝えた。
調査コンサルティング会社・中投顧問の崔瑜氏は、「2014年は税制改革の重要な年。小規模・零細企業の税負担減少が重要な業務となる。特に今、経済成長が減速し、業界全体が苦しい状況にある中で、税支出の減少は小規模・零細企業にとって非常に重要」と指摘する。
国務院常務会議は9月17日、小規模・零細企業の税負担軽減に向けた政策的支持を強めることを決定、2014年10月1日から2015年末まで、月売上高が3万元以下の小規模・零細企業、個人事業者、その他の個人に対して増値税・営業税を一時的に免除する政策を打ち出した。
中小企業にも再び政策の支援が差し伸べられた。国務院の李克強総理は9月24日、国務院常務会議を招集し、固定資産の加速償却政策を整備、企業の技術改造を促進、中小企業の起業・革新を支援するための手はずを整えた。
ボアオ・アジアフォーラム2014年度年次総会で発表された「マイクロファイナンス発展報告書」によると、調査対象企業のうち、小規模・零細企業への税制優遇政策を受けていると答えたのはわずか43.1%だった。小規模・零細企業が最も必要としている政策は「減税」であり、最も希望する政府の措置として、「減税」と答えた企業は、2年連続で6割以上を占めた。
崔瑜氏は「小規模・零細企業の困難は、税負担だけではない。小規模・零細企業を救済するためには系統的な支援措置が必要」とし、「小規模・零細企業に対する支援政策として、政府は様々な指示回答を出しているが、金融機関や業界組織からの小規模・零細企業への支援および措置実施などは強化が待たれる」と指摘した。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年9月26日