「クラウドコンピューティング」に関連する言葉は新鮮な専門用語として、人々の暮らしの中で注目を集めている。しかしこの技術をよく理解している人は少なく、特にクラウドコンピュータと言われると、疑問の表情を浮かべるだろう。なぜならこれを見た人も、その姿について説明している人もいないためだ。数日前に、世界初のクラウドコンピュータ「紫光クラウドコンピュータ」が公開され、神秘のヴェールを脱いだ。質感あふれる黒い箱には、青や緑の指示灯がまたたいている。北京晩報が伝えた。
◆10数秒で2時間のハイビジョン映画を保存
これは世界初のクラウドコンピュータ「紫光1000」だ。世界初のクラウドコンピュータとして、その性能が当然ながら注目されている。
1台の紫光クラウドコンピュータ(紫雲1000)のCPU数は6万5535個まで、ストレージは85PB(ペタバイト)まで拡大可能で、処理能力は1.2GB/秒に達する。同コンピュータの技術者は、次のように例えた。一般的なパソコンには一つのCPUとハードディスクしかなく、その計算能力とストレージには限りがある。現時点で世界最速のスパコンは、中国国防科学技術大学が開発した「天河2号」で、3万2000個のCPUと4万80000個のコプロセッサー、12.4PBのディスクアレイ(1TBの1万2400個のハードディスクに相当)を持つ。紫光クラウドコンピュータのCPUは6万5535個まで、ストレージは85PBまで拡大可能で、1TBの8万5000個のハードディスクに相当する。
処理能力とは、単位時間内に伝送可能なデータの量を指す。1.2GB/秒とは、どれほどの速さを意味するのだろうか?約2時間の1080p(1920×1080)のハイビジョン映画は20GBのストレージを必要とするが、同コンピュータならば17秒間ですべてを保存できる。
◆水道・電気のようにデータを共有