人民元の上昇が続いているが、1ドル=6元を割ることはあるのだろうか?人民元の実質実効為替レートは11月に、1994年に公表を開始して以来の高値をつけた。国際金融報が伝えた。
みずほ証券アジアの沈建光氏は取材に、一方的な上昇基調は長くは続かず、年内に1ドル=6元を割ることはないとの見方を示した。「現在の人民元上昇は短期的な国内外経済の変化によるものに過ぎず、今後の経済の主たる基調ではない。したがって人民元の上昇、外貨買取専用資金の増加も短期的現象に過ぎない」。
沈氏によると、第1に為替レートと外貨買取専用資金を決定する最も根本的な要因は依然として実体経済、特に貿易だ。税関総署の11月の貿易統計によると、輸出の大幅な増加によって同月の貿易黒字は今年最高の338億ドルに達した。貿易黒字の増加は人民元の上昇にとって圧力となる。
第2に、中国の改革によって解き放たれる潜在的経済力を海外は非常に楽観視している。第18期三中全会の打ち出した改革計画は海外の投資家の予想を上回るものであり、中国経済は良好なファンダメンタルズを長期間維持するとの国際投資家の楽観的ムードが強化された。
第3に、中国の金利は世界的に優位性を備える。世界の流動性が依然緩和基調にある中、中国人民銀行はすでに融資を引き締め、金利が上昇している。
したがって中長期的な経済情勢から見て、人民元が上昇し続けることはない。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年12月23日