これほど卓越した性能を持つならば、クラウドコンピュータにはどのような用途があるのだろうか?実際には生活の中で、ネットの検索、電子商取引、オンラインフォトアルバム、オンラインストレージなど、クラウドコンピューティングの便利なサービスが利用されている。
技術者は、「同コンピュータは主に政府・企業などのユーザーのITシステム、およびスマート都市、モノのインターネット、スマート交通、スマート医療、食品安全、スマートグリッドなどのビッグデータ応用分野に利用されている。これらの分野では現在、主にX86サーバーが使用されているが、いくつかの問題が存在する。例えばサーバーは1台当たり1つのプログラムしか使用できず、サーバーの資源利用率が低くなっている。またその使用コストも、日増しに高騰している。ITシステムの規模拡大に伴い、計算環境が複雑化しており、ITシステムの運営・メンテナンスのコストが上昇している」と指摘した。
クラウドコンピュータはバーチャル化ソフトを利用し、コストが割安なX86サーバーを高い計算能力を持つコンピュータに融合させ、ばらばらのハード資源を統一することで資源共有の動的な場を形成する。その計算能力とストレージは動的に伸縮可能で、需要に応じて拡張できる。
クラウドコンピュータは明らかな効果を持つ。これはバーチャル化技術が資源共有を実現し、X86サーバーの利用率を数倍に高め、建設コストを引き下げるためだ。またクラウドコンピュータは自動化管理ソフトを採用し、各ソフト・計算ユニット・保存ユニットの自動化管理を実施し、人的管理を減らすことができる。これにより運行・メンテナンス・管理がシンプルになり、コストを大幅に削減できる。伝統的な手段により同様のシステムを構築した場合、10人以上の熟練したIT技術チームが、1カ月から数カ月の時間をかける必要がある。クラウドコンピュータを使用すれば、1人の熟練した技術者が数時間をかけるだけでよい。
専門家は記者に対して、「クラウドコンピュータは電子行政とクラウドコンピューティング技術の、理想的な融合を実現した。市民は将来的に、水道・電気などの公共資源を使用するように、政府が提供する各種サービスを共有できるようになる」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年12月23日