中国の一人っ子世代は「崩落の世代」 海外メディア
「一人っ子」という中国独特の世代が最近、各国のメディアから幅広い注目を集めている。東方早報が伝えた。
米科学誌「サイエンス」にこのほど、オーストラリアの4大学が、1975年から1983年の間に生まれた北京市民421人に対して実施した調査研究に関する論文が掲載された。これによると、一人っ子世代は、「人と人との相互信頼度が低く、ネガティブ思考に陥り易く、リスクを避け安定した職業に就くことを望む傾向がある」事実が明らかになった。この論文が発表されると、世界各国で熱い議論が巻き起こった。米CNNなどは、中国の「一人っ子」は、両親から溺愛され、自分の事しか考えない利己的な大人に育っている」と批判した。ある欧米メディアは、中国の「一人っ子」を、「崩落の世代」と名づけた。
「一人っ子」は家庭の中心であり、どの家庭も子供を中心に回りっている。彼らの中には、礼儀をわきまえず、責任感が欠落し、強すぎる自意識を持った人間に育っている子供がいることは否めない。生涯にたった一人の子供しか持つことができない親にとって、「子供の出世・成功」は何よりも切実な願いとなり、子供の興味・年齢・個性などお構いなしに、親自身の願望を子供に無理やり押し付ける傾向がある。そのため、学習嫌いになり、性格まで歪んでしまう子供もいる。ある両親は、子供の友達づきあいに干渉し過ぎ、友達と一緒に過ごす時間をことごとく奪ったため、子供は、自身の社交力を伸ばせず、他人を信頼することが不得手になった。さらには、中国独特の「祖父母による孫育て」によって、祖父母に育てられた子供の多くが、甘やかされた結果、責任感の無い人間になっている。