中国の一人っ子世代は「崩落の世代」 海外メディア (2)
だが、この研究報告には片手落ちの部分もある。サンプル量が少なく、一部が全体を反映しているとは言い切れないため、「一人っ子」を全面否定することはできない。英オックスフォード大学の研究者は、「社会が豊かになると、人々の苦しみに耐える精神力は低下する。これは、中国の一人っ子だけに見られる現象ではない。このため、彼らが利己的だとする批判は正しくない。また、一人っ子は、成長する間に絶えず自分の欠点を修正し、自分についてより深く知り、自分を高める努力をしている」との見方を示した。また、米医学誌「Personality and Individual Differences(性格と個人の差異)」に掲載された北京大学と中国科学院心理研究所の共同研究報告では、「一人っ子は、性格のオープンさ、生活に対する満足度、外向性、情緒の安定性などの点で非常に優れている」と指摘されている。一人っ子は、独立独歩の道を歩んでいるが、それが「コミュニケーション能力に劣る」こととイコールではない。交際範囲は非常に狭いが、友達とは堅い絆で結ばれており、友人関係も長く続く。さらに、ビジネスをはじめ多くのシーンで、一人っ子世代はすでに、中国社会の発展における主力軍となっている。ただし、人の親になる年頃になった「一人っ子第一世代」の女性は、子供を産むという女性の特性を十分に理解し、不利となる要素を避け、「一人っ子第二世代」を産み育てる自覚を十分持つ必要がある。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年1月22日