有害物質含む濃霧で面目喪失した中国 環球時報社説
連日深刻な大気品質に見舞われている北京。有害物質を含む濃霧で覆い尽くされた首都の写真が、世界各地のメディアに取り上げられ、某海外メディアは、「北京はまるで空港の『大型喫煙エリア』」と報じた。北京の顔、ひいては中国の顔が、世界中の人々の前で、面目を失った。「これが、中国の『現代化』なのだ!」と騒ぎ立て、あざ笑う欧米人が一体どれだけ多いことか。
中国人は、外国の人々が眉をひそめ驚いて目をむいている現実を、しっかり受け止めなければならない。中国の空気をこれほどまでに汚染した犯人を、直視しなければならない。一部メディアに至っては、実証も行わずに、「史上最も深刻な汚染」というレッテルを中国に貼った。中国が過去2年間で世界に数々の醜態をさらしたことは、まぎれもない事実だ。昨年、2人の中国人が米大使館に進入、またインターネットだけでもかなりの数の官僚の汚職が暴露された。また、環境保護に関連する事件も、昨年は数多く起こった。北京では豪雨で70人以上が死亡した。その前年の2011年には、高速鉄道列車追突事故や、中国赤十字会の商業総経理と偽り自身のセレブ生活を中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」に投稿したことから騒動に発展した「郭美美事件」が起こった。
実のところ、「本物のメンツ」を持っている国など、世界のどこを探してもほぼ皆無であり、「大国」が「赤っ恥をかく」ケースは、往々にしてある。北京の深刻な濃霧天気は、自身を映す「鏡」にすぎず、実績を誇示するためにうわべだけを取り繕おうとする考え方がどれほど浅はかなものであるかを中国に十分知らしめた。「濃霧」に脚元を救われまいと、自分の顔にいっそう「厚化粧」を施すことで、さらなる悪循環に陥ることを、中国はしかと理解すべきだ。
「大醜態」を世界にさらした中国は、それを踏み台として、「事実に基づいて真実を求める」勇気をしっかりと持たなければならない。中国はこれまで、国内・国外いずれの出来事であれ、自分達にとって都合の良い面だけを外に示してきた。善し悪しに関わらず、現代政治が受け継いできたこの習慣を、中国は徹底的に排除しなければならない。