中国鉄道の「立ち席」半額は可能か? 新幹線の「自由席」を参考に
多くの人が帰省する「春節」(旧正月、今年は2月10日)連休を目前に、鉄道乗車券に関する議論が再び熱くなってきた。あるネットユーザーがこのほど中国版ツイッター「微博 (ミニブログ)」上で、立ち席乗車券は半額にするべきだと呼びかけたところ、このコメントがあっという間に15万人を超える人々に転送された。多くの人が半額に賛成を示しており、異なるサービスには異なる価格設定が必要だと考えている。一方、このサービスが実施されれば、鉄道の混雑がさらに悪化すると懸念する声も少なくない。「新華網」が伝えた。
■「立ち席乗車券」が議論を引き起こす
「社会公益従業者」として認証されているネットユーザーが、このほど微博に「中国の鉄道は毎年大量の立ち席乗車券を販売しているが、長期間にわたって、立ち席乗車券は割引なしの正規価格で販売されている。立ち席乗車券の購入者は主に出稼ぎ労働者だが、それは貧困や知識不足などが原因で通常の乗車券を購入できないためだ。市場価値の基準からすると、立ち席乗車券の購入者は乗車券の価値に相応するサービスを受けていない。立ち席乗車券が割引なしの正規価格なのは理にかなっていない」と投稿した。このコメントは、多くのネットユーザーたちの熱い同意を得た。あるウェブサイトが組織しているオンライン調査では80%以上のネットユーザーが「立ち席乗車券の半額」に賛成しているという。
立ち席乗車券を割引するべきかどうかに対して、人々の意見には若干相違がある。あるネットユーザーは「1等寝台、2等寝台、1等席、2等席といったように、異なる種類の座席の乗車券にはそれぞれ異なる価格設定がされているのに、最も販売数の多い2等席と立ち席乗車券の価格に違いがないのはおかしい」と指摘する。同済大学の孫章教授は「異なる商品やサービスの質に対して、異なる価格設定を行うのが、経済学的な視点からすると理にかなっている」と語る。
全国鉄道統一カスタマーサービスに問い合わせたところ、「立ち席乗車券」は正規乗車券ではなく、乗車券が販売終了した段階で、超過人数の規定比率に基づいて、立ち席乗車券を販売しているだけだという。鉄道関係者は「立ち席乗車券は基本的に座席が供給不足になった際に、旅行者の便宜のために追加で発売しているもの。例えば、人気レストランに食事に行って、人が多すぎて席がない場合に、レストランが客のためにエキストラのテーブルを用意するようなものだ。それでも割引が必要だと主張できるだろうか?」と指摘する。