----行った後、日本社会にどのような感想を持ちましたか。特に生活面ではどうですか。
当時はインターネットがなく、また発展した情報通信もありませんでした。行く前には日本がどんな様子かはほとんど知らず、ただ先進国としか知りませんでしたが、本の記載と現実とは大きな違いがありました。私は当時試験のためのビザで訪問し、名門私立大学に合格したのですが、当時中国国内の大学では学費を払うといった概念がなかったため、合格して学費を払う段になって問題の大変さに気づきました。そこで学校について調べ始め、より学費の安い国立大学やそれ以上に安い公立大学について知りました。最終的には最も学費の安い学校を選んで試験を受け、合格発表を待たずに、昼夜を問わない学費稼ぎのアルバイト生活に突入したわけです。中国国内の学生生活と非常に大きな違いがありました。
----最終的にはどの学校を選んだのですか。
東京都立大学です。この大学に入学すると、現地に3カ月以上継続して居住していれば、東京都民になり、元々安い学費がさらに優遇されます。私はここで大学院に2年通い、博士課程前期の2年で計量経済と国際金融を学びました。
----在学中は、授業を受けながらアルバイトをしていたのですか。卒業後は?
そうです。みんな授業の傍らアルバイトをしていました。4年通い、卒業後日本で7年働きましたが、そのうち4年以上地方政府の公務員をつとめました。
----外国人も公務員になれるのですか。
議会が特別に任命した公務員です。日本の法律では外国人は公務員になれないと規定していますが、当時は日本の経済が強力で、国外との連絡が緊密で、地方議会は数名の外国人を特別に公務員に任命し、国際交流の事務を担当させていました。私が担当したのは中国、特に北京の友好都市との交流です。
----その仕事はどのぐらい続けましたか。特別な経験はありますか。
合計で4年以上です。いろいろな経験をしましたが、特に印象深かったのは、日本の何代かの総理大臣の翻訳をつとめ、こうした有名人と会うことができたことです。