5G携帯電話について語る時、1組の概念に触れないわけにはいかない。スタンドアロンモード(SA)とノンスタンドアロンモード(NSA)という、5Gネットワークの2種類の方式だ。中国新聞網が伝えた。
どういうことか。簡単に言えば、NSAでは5G基地局が既存の4G(LTE)ネットワークの設備を利用するというやり方を採用し、SAではコアネットワーク、基地局、利用する設備などすべてが5G技術に基づいたものになる。言い換えれば、NSAは4Gネットワークを改良し、これに5G機能を加えたものであり、SAは完全に独立して建設される、手を加えられていない5Gネットワークだ。
5G発展の初期段階には、NSAのヘテロジニアス(異種混合)ネットワークが業界で主流のネットワーク方式だ。一方では一定期間内は4Gネットワークと5Gネットワークが共存することになり、他方では5Gネットワークの推進を一足飛びに成し遂げることは不可能になる。
SAは5Gネットワーク建設の方向性だ。中国工業・情報化部(省)の苗◆(土へんに于)部長は9月20日、「現在、各地で構築中のネットワークは、ほぼNSAであり、来年(2020年)にならなければ、独立方式の5Gネットワークへの大規模な投入はできない。同時に、SAの国際標準が20年3月に確定する見込みだ。確定した後でなければ、商用化された独立方式ネットワークの5G設備を打ち出すことはできない」と述べた。
これはつまり、来年になると3大通信キャリアが大規模な5G投資のタイミングを迎えるということでもある。
現在、中国の3大キャリアはSAをネットワーク構築の目標に掲げている。中国移動(チャイナ・モバイル)は以前、「来年には、SAにのみ対応する携帯電話はネットワークに接続できない」と述べた。中国電信(チャイナ・テレコム)も、「SAをネットワーク構築の目標とする」と態度を明確にした。GSMアソシエーション(GSMA)はこのほど、「中国電信が世界の5G産業をけん引し、GSMAと共同で『5G SA実装ガイドライン』を作成した」と発表した。