無印良品は品質問題がたびたび起きた後、このたびの原材料誤表示が「とどめの一撃」となって「良品」イメージが打ち砕かれた。ネットで失望したとのコメントが広がる中、無印良品中国法人も何とかしようと方法を模索している。無印良品(上海)商業有限公司の関係責任者は23日、取材に答える中で、「近く中国市場で『戦略的店舗』の構築計画を始動し、現状を打開したい」と述べた。「北京商報」が伝えた。
今回の誤表示問題は、北京市市場監督管理局がこのほど無印良品の一部の家具製品は表示された原材料と実際に使われている原材料が一致していないと発表したことに端を発する。木製の家具の中に、ブラックウォールナットをウォールナットと表示し、プライウッド(合板)をウォールナットと表示し、MDF(中密度繊維板)をホワイトオークと表示しているものがあり、消費者を欺いたとされる。無印は謝罪のコメントを出し、改善策を取ると約束した。
問題の原因について、無印の関係責任者は、「中国で販売する商品に日本での商品名を直訳したものを使用したため」と説明した。
匿名の家具産業アナリストは、「これらの商品に使われた原材料と表示された実際とは異なる原材料とは、見た目は似ているが、価格には大きな開きがある。両言語の『翻訳の問題』だったとしても、中国市場における企業管理プロセスに穴があったことが明らかになったといえる」との見方を示した。
無印は取材に答える中で、中国市場でまもなくスタートする計画を明らかにし、これによって現状を打開したいとした。「これから中国で一連の特色ある『戦略的店舗』を展開し、商品は日本市場と切り離す。計画では、2023年末までに、中国市場の現地化された商品の割合は生活雑貨部門の商品総量の50%に達することになる」という。
実際、無印は中国で高度成長期を過ぎている。親会社の良品計画がこのほど発表した20年度第1四半期の決算によれば、2019年5月30日までの3ヶ月間の売上高は前年同期比5%増加して1123億円になったが、純利益は同31%低下して65億円になり、14年以降で初めて利益が低下した。中国大陸部の業績の増加ペースが鈍化したことについて、無印の関係責任者は、「このような状況が出現した主な原因は在庫にある。1つは社内で出入庫の流通管理システムを変更したこと、もう1つはデイリースキンケアシリーズの化粧品の在庫が少なくなったことだが、すでに問題は解決している」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年7月24日