これからしばらくすると、日本全国に広がる24時間営業のコンビニエンスストアの事業モデルが、人手不足のため過去のものになる可能性がある。
日本メディアがこのほど伝えたところによると、日本最大のコンビニチェーンのセブンイレブンは、24時間営業の原則を変更するかどうか現在検討しているという。その原因は、今年2月、東大阪市にある加盟店が人手不足で営業時間を短縮し、セブンイレブン本部から違約金を請求されたことにある。この問題が生じたことで、加盟店のオーナーなどがつくるユニオンが本部に対し、営業時間短縮の要望を申し入れた。
人手不足はセブンイレブンだけの問題ではない。ファミリーマートやローソンなど8大コンビニチェーングループが加盟店に対して集中的に調査を行ったところ、オーナーの61%が、「人手不足に悩んでいる」と答えた。こうしてセブンイレブンが営業時間を変更するのではないかとの憶測が飛び交うようになり、日本社会に大きな論争を巻き起こした。日本国民の間には、コンビニの営業時間短縮ラッシュが起きるのではないかとの懸念が広がっている。
今月5日、日本の世耕弘成経済産業大臣はセブン、ファミマ、ローソンを含む主要8大コンビニチェーンの責任者を集め、人手不足が24時間営業のコンビニに与える打撃を緩和するため、各コンビニとともに実行可能なプランを制定したい考えを明らかにした。
その少し前の1日、日本は外国人労働者を受け入れる新制度を打ち出し、改正「出入国管理及び難民認定法」が施行された。これにより、今まで日本政府が「高い技能をもつ人材」に限って就労ビザの申請を認めていたのが、単純労働の労働者も申請が可能になった。
この法律に基づき、日本国内の14産業が先行して外国人労働者を大量に受け入れることになった。受け入れ規模が最も大きいのは介護産業で6万人。次は外食産業で5万3千人。3位は建築産業で4万人だ。このほか、農業、建築物清掃業、機械製造業、電子産業、造船業、自動車整備産業、航空産業、漁業などで外国人労働者を受け入れる計画だ。
日本政府の予想では、今年受け入れる外国人労働者は、農業が最多で7300人に達し、建築物清掃業は7千人、外食産業と製造業はそれぞれ6800人になるという。
日本企業は門戸を開放して外国人労働者を受け入れる準備ができているだろうか。その答は安倍政権を失望させる可能性がある。日本企業からはこんな声が聞こえる。「政府は3月になって外国人労働者に関する新政策を大々的に宣伝し始めたが、そこで語られていることの多くはまだ承認されていない内容で、たとえば外国人労働者を受け入れる際に必要な職業能力の証明書といった中核となる要素も含まれていた。よって新政策についてはよくわからないというのが率直な感想だ」。日本メディアが企業に対して行った調査でも、回答した企業の64%が、「政府の人手不足を埋めるための新措置を歓迎する」としながら、様子見の態度を取るところが多かった。
1980年代から90年代にかけて、日本は査証(ビザ)の発給要件を緩和し、外国人労働者を受け入れる措置を執った。当時の主な狙いは中小企業の人手不足を解消することにあり、特に労働集約型のサービス系産業、製造業、建築業などでの人手不足解消が狙いだった。だが実際には外国人労働者の搾取といった問題が起こり、外国人労働者の主な供給源である発展途上国において日本の国際的なイメージは大きく低下した。また実際に日本で働いた外国人労働者は日本国民と同じような福祉と待遇を受けることができなかった。