中国EU共同声明は双方に有利

人民網日本語版 2019年04月11日11:20

李克強総理とトゥスクEU大統領、ユンケル欧州委員長は9日、第21回中国EU首脳会議を行った。会議後、双方は共同声明を発表した。これは中国EU首脳会議が前向きな成果を得て、かなりの共通認識を形成したことを十分に物語っており、平和・成長・改革・文明という中国EUの4大パートナーシップの深化に資する。「合意できない」という一部外国メディアの予言は自壊した。(文:丁純・復旦大学欧州問題研究センター/中国欧州人的・文化的交流研究センター主任、EU「ジャン・モネ」講座教授。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

中国EU共同声明は双方にとって有利だ。李総理は「この共同声明は一般的な姿勢表明的文書ではなく、中国とEUの次の段階における共同努力の方向性を明確にした、豊富な内容と実り豊かな成果を持つ文書だ」と述べた。トゥスク大統領は「共同声明をまとめられたことは、われわれ双方にとって勝利だ」と述べた。ユンケル委員長は「われわれは中国を信頼しており、中国との関係に自信を持っている」と述べた。

この共同声明の重要性は、様々な観点から見ることができる。

第1に、従来の取り組みを引き継ぎ未来を切り開く。今回の会議は李総理、トゥスク大統領、ユンケル委員長が共同議長を務める5回目の中国EU首脳会議であり、現在の欧州理事会と欧州委員会の任期中最後の中国EU首脳会議でもあった。この会議において双方が共同声明をまとめ、発表したことに、従来の取り組みを引き継ぎ未来を切り開く意味と象徴的価値があることは間違いない。EUにとって対中関係、特に意見の相違をどう取り扱うかは避けて通れぬ問題だ。戦略的視点から小異を残して大同につき、実務的な対話と協議を行うことを選択するのか、それとも憎み合い、対抗することを選択するのかは、中国EU関係の今後の行方に関わり、中国とEU、さらには世界の人々の幸福に関わる。今回「50数時間の卓越した交渉」を経て合意した共同声明は、次期EU機関に比較的余裕のある雰囲気と前向きな中国EU関係を残した。共同声明は双方の戦略的協力の深化という強い意向と意見の相違を解決する前向きな姿勢も明らかにした。これは称賛に値する。

第2に、実務的、具体的。共同声明は包括的、具体的、実務的で、展望性を備え、今後一定期間の中国とEUの関係及び戦略的協力のタスクマップ及びタイムテーブルであると言える。今回の共同声明には際立った特徴がいくつかある。第1に、中国EU双方の戦略的協力の着実な深化という強い意向及び関係する問題についての高度の共通認識を体現した。第2に、包括的、具体的、実務的。声明は中国EU関係、グローバルな試練とガバナンス、外交と安全保障政策など双方関係及び国際問題などを盛り込み、5Gから人的・文化的交流まで双方の注目する24項目を列記し、各自の立場と共通認識を全面的に明らかにした。第3に、具体的事項について、具体的目標、タイムテーブル、路線図、実行の制度と枠組を示しており、実現性が高い。第4に、2020年以降の協力関係を強固にすることにも着眼し、計画を立てた。

第3に、雄壮な志。中国EU双方は小異を残して大同についた。特に中国側はEU側の懸念に積極的に応じ、対外開放を堅持し、EUとの包括的な戦略的パートナーシップを実務的に推進するとの前向きな姿勢と雄壮な志を示した。中国EU投資協定、市場参入許可の具体的改善、政府調達、地理的表示協定、中国の「一帯一路」イニシアティブとEUのユーラシア・コネクティビティ戦略の連携、人権問題など、EUが近年焦慮し、憂慮し、執拗に表明してきた懸念のいずれに対しても、声明は中国側の積極的な対応と約束を示した。(編集NA)

「人民網日本語版」2019年4月11日

  

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| 写真記事

外交部記者会見