習近平国家主席は21日から24日にかけてイタリアを国賓訪問した。中国とイタリアが包括的な戦略的パートナーシップを構築してから15周年目にあたる重要な訪問だ。習主席は同国のマッタレッラ大統領およびコンテ首相とそれぞれ会談したほか、関連の行事に出席した。双方は二国間関係や共に関心を寄せる国際問題、地域問題について幅広く共通認識に達し、包括的な戦略的パートナーシップの強化に関する共同コミュニケを発表し、政府間の二国間協力文書19件に調印した。実際の訪問の成果から明らかなことは、中伊関係の長期性、安定性、戦略性がいっそう確固としたものになり、両国の互恵の協力水準が全面的に高めたことだ。今回の訪問を振り返ると、中伊関係の生き生きした活力に満ちた新時代の息吹を深く感じることができる。(人民日報「鐘声」国際論評)
習主席は訪問中、両国関係について「中国とイタリアは相互尊重・相互信頼の戦略的パートナー、互恵・ウィンウィンの協力パートナー、文明を参考にし合う交流のパートナーだ」とした。これは両国関係の現実と未来を明確かつ正確に描き出した。双方は今年が両国の包括的な戦略的パートナーシップ締結15周年、来年が国交樹立50周年の節目にあたることに着目し、戦略的な高みと長期的な視野で両国関係発展の大きな方向性をしっかりと把握し、両国関係がより大きな発展を遂げるよう後押しする必要がある。イタリアの指導者は、「習主席のこのたびのイタリア訪問には重要な歴史的意義がある」と高く評価した。
友情と協力の道は、国民の心と願いを運ぶ日の当たるメインストリートだ。今回は中国・イタリア企業家委員会、中国・イタリア第三国市場協力フォーラム、中国・イタリア文化協力メカニズムの3つのメカニズムを担った会議が初めて同時開催された。習主席とマッタレッラ大統領は会議の両国代表に共同で会見した。双方は、イタリアが第2回中国国際輸入博覧会の主賓国になることを確認した。このような成果を得て、両国各界の関係者は深く励まされ、両国の友好協力の道がますます広がりをみせることに大きな信頼感を抱いた。
両国は「一帯一路」(the Belt and Road)建設の共同推進に関する了解覚書に調印し、今回の訪問の特に大きな成果となった。古代シルクロードの長安からローマにいたる道が友情と協力の数々の物語を生み出し、今また手を取り合って「一帯一路」を共同建設する協力パートナーになった。コンテ首相は、「『一帯一路』イニシアティブに参加し、『一帯一路』協力に参加してイタリアに対外経済貿易往来の増加などさまざまなチャンスをもたらすことを願う。今年4月に北京で行われる第2回『一帯一路』国際協力サミットフォーラムに出席することを期待する。中国とイタリアが戦略的マッチングを展開し、手を取り合って『一帯一路』を共同建設することは、両国と両国国民にプラスになるだけでなく、欧州の一体化プロセスと欧州の人々にもプラスになることだ」と述べた。
イタリアは欧州連合(EU)の創設国の1つであり、62年前の「ローマ条約」の調印は欧州一体化発展の重要な一里塚と考えられている。中伊関係はこれまでずっと中国とEU各国との関係の先頭を走り、両国の指導者は、「中国は欧州一体化を支持し、イタリアを含むEU各国とともに、中国・欧州協力を深化させたい」、「イタリアは欧州と中国の関係の深い発展を推進するよう努力する」といった積極的な姿勢を示し、中国と欧州の平和、成長、改革、文明をめぐる4大パートナーシップの深化に向けて素晴らしい未来図を描いてきた。
習主席のこのたびの歴史的なイタリア訪問は、双方が互恵・ウィンウィンの道を安定して遠くまで歩む上で、また中国と欧州の相互接続を促進する上で、さらには世界の発展繁栄を促進する上で重要な意義をもつものだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年3月25日