中国1-6月地域別住民1人あたり消費ランキング発表 北京・上海2万元超

人民網日本語版 2019年07月24日10:29

中国国家統計局がこのほど発表した31省(自治区・直轄市)別上半期住民一人当たり消費支出データによると、上海と北京はいずれも2万元(1元は約15.7円)を突破し、上海は2万2513元で全国トップとなり、北京と天津がその後に続いた。

中国全土でみると、2019年上半期、全国住民1人あたり平均消費支出額は1万330元、前年同期比名目増加率は7.5%、価格要因を差し引いた後の実質増加率は5.2%。上海、北京、天津、浙江、広東、江蘇、福建、遼寧、湖北の9地域は全国平均を上回った。

中国人民大学経済学院の劉瑞教授は、「消費力は、住民所得レベルと地域の経済活力をある程度反映している」と指摘している。

また、「消費の増加は、やはり所得の増加の影響を受けている。住民一人当たり可処分所得が今年も引き続きGDP成長や物価の上昇を上回った場合、それらの要因が消費をけん引することは、極めて明らかなことだ。一方で、所得の増加は経済成長と連動している」と劉教授は続けた。

▼住民はどこにお金を遣うのか?

上半期の住民一人あたり消費ランキングを見ると、増加率が最も高い分野は、教育・文化・娯楽で10.9%に達し、食品・タバコ・酒類の消費額が最も多かった。このほか、住居費の支出は2389元と、かなりの割合を占めた。国家統計局総合司の付凌暉副司長は、データを総合的に分析したうえで、「住民のサービス関連消費に対する潜在需要が次第に掘り起こされつつある」と指摘した。

付副司長は、「大まかな統計によると、サービス関連消費が住民消費全体に占める割合は50%に近づいている。これは、物財消費がほぼ満たされ、住民の消費がよりサービス性の高い消費にシフトしつつある状況を反映している。今年上半期の状況をみると、たとえば、清明節連休やメーデー連休は、旅行者数・観光収入はいずれも2ケタ台の増加を維持している」と続けた。

国家統計局世帯調査弁公室の分析によると、住民一人あたり教育・文化・娯楽支出が10.9%増となったのは、主に教育機関での教育費の増加が大きく、これが教育支出を17.4%押し上げた。住民一人あたり医療保健支出は9.5%増、これは、昨年度の財政補助額が引き上げられたこと、医療保険医薬品目録の内容が拡大したこと、異なる地域での受診に関する直接清算がより便利になったことなどで、国民がより多くの医療サービスを享受できるようになったことが大きい。国務院発展研究センター市場経済研究所の王微所長は、「住民の消費構造の変化は、消費の内部アップグレードが継続して推進されている状況を裏づけている」と指摘した。

王所長は、さらに「物財消費からサービス消費にシフトしている裏には、庶民の生活レベル、生活の質、個人の成長力の向上が認められ、教育・医療・健康・養老・娯楽などのサービス分野において、サービス消費も、消費増加の最も重要な基盤を支えている事実を示している。新たな技術革命という環境のもと、消費スタイルの革新も、多くの新たな消費エネルギーを形成している。例えば、ネットショッピング、O2O消費、さらにはエコ発展理念がけん引している大量の省エネ・環境保護商品の消費などはいずれも、消費市場の拡大に一役買っている」と指摘した。

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