世界の中国経済への依存度高まる マッキンゼー報告

人民網日本語版 2019年07月08日16:28

世界的コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーのマッキンゼー・グローバル・インスティテュート(MGI)がこのほど発表した報告書「中国と世界:変化の中の経済的結びつきを理解する」によると、中国は世界経済に溶け込む過程の中で飛躍的な発展を遂げたとともに、世界的な影響力をもつ貿易大国になった。世界の中国経済に対する依存度が高まり、これは消費市場、供給側、資本提供側としての中国の重要性が日々ますます顕在化したことを示すという。人民日報が伝えた。

同報告書は中国と世界との間で変化しつつある経済的な結びつきをさまざまな角度から考察したもの。MGIの最新の中国-世界経済的依存度指数では、貿易、科学技術、資本の3つの重点分野において、中国の世界経済に対する依存度は低下しており、ここから中国経済が内需による駆動を中心とした成長モデルへと転換しつつあることがわかる。経済規模をみると、中国はすでに世界の大国の仲間入りを果たしたが、世界と溶け合うにはまだ距離がある。たとえば米経済誌「フォーチュン」の500社番付に入る中国企業は海外での営業収入の占める割合が20%に満たないが、スタンダード・アンド・プアーズのS&P500を構成する企業の平均は44%に上る。このことから、中国企業にはグローバル化推進でなお大きな可能性があるといえる。

これと同時に、中国経済に対する世界の依存度が高まっている。研究によれば、00-17年に中国経済に対する世界の総合依存度指数は0.4から徐々に上昇して1.2になった。中国のグローバル製造業総生産額に対する寄与度は35%に達している。同報告が引用した世界銀行のデータでは、10-17年に世界の世帯消費の伸びに対する中国の寄与度は31%だった。また自動車、アルコール類、携帯電話など多くの品目で、中国は世界最大の市場であり、消費額は世界全体の約30%を占める。中国は15-17年に世界2位の海外直接投資(FDI)の受け入れ国であり投資国であり、その中で地理的に中国と近く、資源貿易の占める割合が高く、国境を越えた資本流動に参加する国の中国経済への依存度が最も高い。中国経済の規模が極めて大きいため、世界のほぼすべての業界が中国にある程度依存しており、考察の対象となった20業界のうち、17業界で中国の消費シェアは世界シェアに占める割合が20%を超えた。またグローバルサービス消費に占める中国の割合も上昇を続けているという。

中国と世界の経済的結びつきがどのように変化するかをじっくり考察すると、技術が中心的な注目点になる。デジタル化、自動化、人工知能(AI)技術が普及する時代にあって、持続的なイノベーションが中国経済発展の中心的な原動力になっている。技術チェーンは最も複雑なバリューチェーンの1つで、各方面が力を合わせて協力することがとりわけ必要であり、中国はすでにその中に深く溶け込み、世界の輸出入シェアでかなりの部分を占めている。同報告書の11分野の技術81項目に関する分析によれば、中国はそのうち9割以上の技術で世界標準を採用したという。

MGIのジョナサン・ウーツェル院長は、「中長期的にみると、中国と世界の関係には構造的変化が生じた」という。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年7月8日

  

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