日本と韓国の間に、「友情の小船」(フレンドシップ)があるとは言えないものの、「あっという間に転覆する」ような事態はまれだった。
だからこそ、7月4日に日本が韓国に対する半導体材料の輸出規制措置を正式に実施すると、メディアは「日本がとどめの一撃を加えた」と驚きを隠せなかった。
目下、双方のつばぜり合いが続いている。日本は韓国を輸出の優遇措置が適用される「ホワイト国」から除外し、一連の特殊品目の輸出規制を強化した。韓国も対抗措置をとるとしている。
▽90日の審査日数 「殺傷力」はどれほどか?
韓国を優遇措置対象の「ホワイト国」から除外するとはつまり、7月4日以降、日本のサプライヤーが韓国に半導体材料を輸出する際には、日本政府に審査を申請し、審査日数は最速でも90日かかるということだ。
これまでは3年間分の輸出許可を取得していれば、日本のサプライヤーは輸出手続きをすぐに完了させることができた。
90日の審査日数にはどれくらい「殺傷力」があるだろうか。
中国現代国際関係研究院北東アジア研究所の樊暁菊執行所長は、「今回の審査対象になった品目には、品質保証期間が90日前後のものが含まれており、保証期間を過ぎれば使用出来なくなる。審査に合格しても無駄になってしまう」と話す。
こうしたことから、停止措置や輸出規制措置はまだ本当には実施されていないものの、韓国は対処する準備をしなければならなくなった。
▽千人の敵をやっつけて、自陣の八百人を失うか?
一体どんな品目が、このように少しの動きで全体に影響を及ぼすことができるのか。答は「フッ化ポリイミド」、「レジスト」、「高純度フッ化水素」だ。
化学名ではわかりにくいが、重要な用途をもつものばかりだ。
フッ化ポリイミドは、携帯電話の折りたたみできる画面やテレビのディスプレーに使用される。