6月29日、第14回主要20ヶ国・地域首脳会議(G20サミット)が日本・大阪で閉幕した。日本はサミットに巨額の費用を投入し、非常に大きな収穫を上げたと言える。日本はサミットを主催するのに一体いくら使ったのだろうか。詳しい統計をまとめるのは難しいが、一連の公開されたデータから、大きな金額であることはうかがえる。「中国青年報」が伝えた。
日本は昨年9月21日に、サミットの準備費として2018年度予算の予備費から約75億円を拠出することを閣議決定した。
今年1月28日、サミット開催地の大阪府はサミットの準備状況についての報告書の中で、大阪府と大阪市が2018-2019年度に合計51億3800万円の予算を計上したことを明らかにした。日本政府の主な関係省庁の予算をみると、合計約484億5千万円に上り、外務省が339億8千万元、警視庁が124億2千万元、消防庁が9億5千万円、厚生労働省が11億円となっている。
以上の予算データは18年度と19年度にそれぞれ拠出された。このほかにも大阪府と大阪市は多くの資金を集め、日本企業からの協賛金もある。地方政府と企業からの協賛金にははっきりしないところがあり、政府も触れないでいる。
サミットの開催状況をみると、日本の各方面が実際に投入した資金はこれより多いとみられ、公式の決算報告を待つしかない。資金の中には統計が難しいものもあり、たとえば各会場へサービスや物品を提供した事業者の投資、開催期間に大阪市や大阪港などで多くの事業所が一時休業したことによる経済的損失などだ。国際展示場のインテックス大阪はサミットのメイン会場になったため、総面積約13万平方メートル、6つの大型展示ホールをもつこの場所が、サミット近くなると貸し切りになって全面的に営業を停止した。また会期中は、メイン会場の周辺、大阪市内の「関連施設」周辺の事業者は一時休業か移転を余儀なくされ、近くの大阪港をはじめ多くのふ頭が稼働停止になった。このうち大阪港は年間貨物処理能力が約8600万トンに達する。
サミットの現段階での成果をみると、日本は大きな利益とリターンを得たと言える。リターンには少なくとも次のことがある。日中関係を増進・強化した。「予測不能」な米国のトランプ大統領に「予測不能」な動きをさせなかった。データ流通の国際ルール策定の交渉枠組を促進した。参加したG20メンバー、招待を受けた非メンバー、国際機関が緊密な二国間・多国間・全方位的外交を展開した。安倍政権は外交で成果を上げ、参議院選挙を有利に戦えるようになった。サミット自体と各国のメディアを通じて、国際社会に向けて日本文化を着実にアピール・発信した。こうしたことから、G20大阪サミットを通じ、日本の国際的影響力と国際的イメージがアップすることが予想される。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年7月1日