▽海外投資により意欲的
日本企業は実は投資が好きで、海外で大規模な投資を行っており、日本国内での「けちけちした」イメージとは大きく異なっている。ある意味で、日本企業の国際化レベルや国際競争力は国境による制約を超越しており、海外の資産と国内の資産がほぼ釣り合いをみせる。
20世紀に日本経済が大いに発展すると、日本企業はずっと休まずに国際化を進めてきた。「雁行型モデル」は日本企業が主導するアジアの産業チェーン分業モデルであり、日本企業の国際化の第1歩であり、最も早く海外進出を果たしたのは製造業企業だった。
製造業企業はコストに導かれ、「安価な労働力」を追い求めて世界各地で工場を建設し、製造した製品を米国や欧州に輸出し、日本でも販売してきた。グローバル化のレベルが高まるにつれ、北米自由貿易協定(NAFTA)の原産地ルールといった新しい貿易ルールが登場し、日本企業は市場主導型の「現地生産」の原則に基づいて工場を配置するようになり、たとえばメキシコに北米市場向けの大型SUV(スポーツ用多目的車)工場を建設するなどした。
日本企業は近年、インドでの投資でも突出した動きをみせる。過去5年間の年平均投資額は50億ドル(1ドルは約113.1円)で、09年の2.5倍に相当し、20年までこの規模が続くとみられる。
日本国内市場の萎縮ぶりを踏まえて、日本のサービス産業も合併買収(M&A)方式によって海外に打って出るようになった。
企業のM&Aをサポートする日本の調査会社レフコがまとめた統計では、14年の日本企業の海外M&Aは557件で、サントリーによる米ビーム社の買収、第一生命による米プロテクティブ社の買収、大塚製薬による米バイオベンチャー企業の買収があり、15年のM&A規模は10兆元を超え、東京海上ホールディングスによる米保険会社の買収、日本郵政のオーストラリア物流大手トール・ホールティングスの買収があった。16年は16兆円を超え、ソフトバンクグループによる英半導体大手アームホールディングスの買収が行われた。
興味深い現象がある。小林製薬や安川電機、花王グループなど、中国人消費者の「爆買い」の対象となった商品のメーカーが日本国内での投資を増やしていることは興味深い現象と言える。国際化レベルの高い日本企業は急速に増加する中国市場のニーズを機敏にとらえるとともに、新時代の要求に対応しようとしている。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年1月8日
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