誰かが食事代を先払いしてくれたお陰で、無料で食事を食べられる人がいる。天津市血液病病院の近くにある沙県シャオチー(福建省沙県発祥の軽食)店がこのほど、「保留ミール(先に来店した客が、後から来た客のために食事代金を先払いする)」運動をスタート、血液病病院を訪れる貧しい病人と家族を対象に、無料で食べ物を提供したことから、暖かな「献愛精神」の流れが瞬く間に集まった。新華網が伝えた。
「肉付き肋骨スープご飯」「サーロインご飯」「煮込みチキンご飯」「病気の皆さん、一日も早く良くなって下さい」―このシャオチー店に入ると、壁一面に貼られたメニューやメッセ―ジが一目を引く。色とりどりの紙に、さまざまな料理の名前と素晴らしい祝福の言葉が書かれている。店の主人である王燕清さんが取りまとめたデータによると、1ヵ月あまり前にスタートした「保留ミール」運動で、愛情あふれた人々からの食べ物の寄贈は700件を上回り、現在も増加の一途とたどっている。
「保留ミール」というアイデアは、陳さんという女性の発案によるという。「海外には、恵まれない他人に対する寄付方法のひとつとして、『保留コーヒー(Suspended Coffee)』 というやり方がある。これは、客が、自分が一杯のコーヒーを飲む時に、コーヒーが飲めない貧しい人のためにもう一杯分の代金を払うというシステムだ」と彼女は説明した。