国際通貨基金(IMF)と世界銀行の2015年秋季総会が現地時間が3日間の日程を終え、現地時間の11日にペルーの首都リマで閉幕した。今回は188カ国・地域の政策決定者と関連機関の代表が参加し、グローバル経済情勢、マクロ政策の協力、気候変動への対応といった議題について討論を行った。人民元をIMFの特別引出権(SDR)の通貨バスケットに採用するかが焦点の議題の一つとなった。「経済日報」が伝えた。
IMFのラガルド専務理事は9日にリマで、IMF国際通貨金融委員会(IMFC)の記者会見に出席し、人民元がいつSDRの通貨バスケットに採用されるかという質問に答える中で、SDRの通貨バスケットに対する評価審査は技術レベルではほぼ完了しており、今は最終的な提案内容を確定しつつあるところで、「遠くない将来」に採用するかどうかを発表すると述べた。
SDRはIMFが1969年に創設した国際準備資産。現時点でSDR通貨バスケットに採用されているのは、米ドル、ユーロ、日本円、英ポンドの4通貨だ。IMFは5年に1度、SDRの内容を見直し、バスケットの構成も見直し、別の通貨を入れるかどうかを検討する。今年7月29日、IMFは非公式協議の結果を報告した。これは5年に1度のSDR通貨の初期評価報告でもあり、IMFは新たな構成のバスケットの発効時期を今年末から来年9月に延期すると発表した。
ラガルド専務理事が記者会見で指摘したところによると、「SDRの新バスケットの発効時期を来年9月に延期したのは、各国の中央銀行に相応の調整を行うためのより十分な時間を与えたいからだ。これにはコンピューターシステムの調整などの準備も含まれる。IMFの関連機関はIMF理事会に提出するSDR評価審査報告書をまだ完成させていないが、近く完成する見込みだ。評価審査の目的はSDRバスケットが世界の貿易・金融システムにおける主要通貨の相対的な重要性を反映するようにすることで、準備資産としてのSDRの吸引力を高めることが狙いだ」と述べた。