世銀とIMF、中国経済のモデルチェンジに期待
世界銀行のジム・ヨン・キム総裁は、国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会の開幕前日となる10月10日に行われた記者会見で、「中国は改革と経済モデルチェンジの推進に力を入れており、非常に評価できる。中国は今、とても良い方向に向かって進んでいる」と述べた。IMFのクリスティーヌ・ラガルド専務理事も「経済成長率の相対的な減速は、中国経済のモデルチェンジを促すだろう」と語った。人民日報が伝えた。
キム総裁は記者会見で、次のように述べた。
中国政府が断固として改革の継続に向け力を入れていることは、非常に評価できる。中国(上海)自由貿易試験区という新たな試みも推進されている。経済成長率は減速しているものの、経済モデルチェンジの推進に向けた取り組みは継続されており、これにより中国経済は投資と輸出に依存する成長方式から、消費とサービス業に依存する成長方式へと転換を遂げるだろう。これは全く正しい戦略だと言える。
経済が減速する中でも改革を続行するという中国政府の意志は、全ての新興国と発展途上国に対してすばらしい模範を示すものとなった。
中国の地方政府の債務レベルは上昇しているが、中国には多くの資本準備金がある。中国は非常に特殊な地位にあり、もし地方政府の債務が問題化したとしても、対応できるだけの十分な資源と能力を有している。
世銀が中国と共同で実施している都市化課題研究の成果が今年12月に発表される。同研究は、世銀の今後の戦略を体現する重要なものだ。世銀は現在中国と協力し、ナレッジセンターを建設している。このナレッジセンターの一部として中国で幅広い一連の活動を展開している。そのうちの1つが、都市化の共同研究であり、クリーンで住みやすい都市の建設を模索していく。同研究報告は包括的な報告であり、中国国内の都市建設の経験を総括するほか、世界各国の有益な都市建設経験や実例を盛り込む予定だ。