「金融資産アジア2位」を冷静に受け止めるべき
中国では国民の資産が急速に増加している。ドイツの保険・金融サービス大手のアリアンツ・グループがこのほど発表した2012年度「世界資産報告」によると、大陸部の金融資産は6兆5千億ユーロ(約865兆円)に達し、アジア2位になったが、一人あたり平均資産は世界38位にとどまった。また中国の貸出の伸びはアジア地域の平均を上回った。専門家の指摘によると、中国経済の急速な発展により国民の資産が急速に増加したが、貸出に依存した資産の増加モデルや不公平な所得分配といった問題は看過できず、「中国の金融資産はアジア2位」ということを理性的かつ冷静に受け止める必要がある。「人民日報」海外版が伝えた。
▽中産階級が急速に増加
同報告によると、12年に世界の個人・世帯総資産は前年比8.1%増加し、過去6年間で最も力強い伸びとなった。その主な原因は株式市場の積極的な動きで、証券の形で保有する資産が同10.4%増加した。これにより世界の金融資産総額は111兆ユーロ(約1京4787兆円)に達し、過去最高を更新した。
アジアは世界で金融資産の伸びが最も急速な地域だ。日本を除くアジアの資産増加率は16.7%に達し、世界平均を大幅に上回る。中でも中国は目を見張る成果を上げ、国民の総資産は日本に次ぐ2位となった。