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「金融資産アジア2位」を冷静に受け止めるべき (2)

 専門家の指摘によると、中国が抜きんでたのは、過去10年間に及ぶ経済発展で一人あたり平均資産が大幅に増加し、中産階級が大量に生まれたことと関係がある。同報告によれば、12年に世界では中産階級が約1億4千万人増加した。中国が最大の割合を占め、人数は4億1300万人に増えた。

 同報告によると、世界の資産における中産階級の様相には目立った変化があった。00年には中産階級の約60%を北米や西欧で占めたが、今では中産階級2人のうち1人はアジア出身だ。こうした情況は今後も続くとみられる。そして今や北米・西欧の中産階級が占める割合は30%を割り込んだ。

 ▽平均資産が明らかに少ない

 大陸部の国民総資産はアジア2位だったが、一人あたり平均資産は世界ランキングで後ろの方にあり、発達した新興地域との間には著しい開きがある。ある統計によると、一般的な中国人の一人あたり平均資産は4720ユーロ(約62万円)で、マレーシアの7810ユーロ(約104万円)、韓国の1万9180ユーロ(約255万円)、台湾地区の6万5080ユーロ(約866万円)にはるかに及ばない。

 大陸部の一人あたり平均資産の少なさには歴史的な原因や中国の事情といった原因がある。経済学者の徐洪才氏の指摘によると、中国は人口が多く、平均すれば一人あたりの金融資産が少なくなるのは当然のことだ。また中国は国内総生産(GDP)の発展ペースが非常に速いが、経済発展の起点が低く、過去の蓄積も少ない。現在、都市化率は50%を超えたが、これからの道のりには多くの課題が待ち受けており、中国経済は今なお困難に満ちた坂道を上る段階にある。よって一人あたり平均資産の低さには歴史的な要因があるといえる。

 現在の情況をみると、増加する金融資産の多くが少数の人の手に集中する可能性があり、貧困層の平均資産は非常に少ない。徐氏は、所得分配の問題に注意する必要がある。所得分配の格差の問題を解決し、生産要素の分配方法に注意してこれを改善し、生産要素の分配における労働力の価値を引き上げる必要がある、と注意を促す。

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