国慶節(10月1日、建国記念日)の大型連休期間中、約40万人の中国大陸部の観光客が日本へ旅行に出かけ、約1000億円を消費した。中国人の間で日本旅行がブームになっている。中国人観光客の増加に伴い、日本のさまざまなサービスが追いつかないというケースが多発している。急増する観光客に、日本側の受け入れ能力が追いついていないのが現状だ。
中国人の爆買いで日本経済を支えてくれている
海外旅行の人気ナンバーワンは日本 国慶節連休
上海の出入国管理部門が7日に明らかにしたところによると、今年の国慶節(建国記念日、10月1日)連休には、中国人の海外旅行で日本が人気ナンバーワンだったという。10月1~6日に上海から日本を訪れた中国人観光客はのべ4万8200人で、海外旅行客全体の21.40%を占め、人数は前年同期比68.53%増加した。香港や澳門(マカオ)への旅行は振るわなかった。>>>詳細へ
40万人の中国人観光客、7日で1000億円の爆買い
国慶節の連休中に日本を訪れた旅行者数は中国国内においては未だ発表されていないが、日本観光産業協会の松井理事によると10月1日~7日の間に日本を訪れた中国大陸部からの観光客数は40万人と予想され、初めて春節(旧正月)期間中を超え新記録を樹立した。
日本で10年以上にわたりツアーコンダクターをしている劉芳芳さんは、「日本観光産業協会から得たデータによると、国慶節の連休中に中国大陸部からの観光客が日本で消費した合計金額は約1000億円に達した」と話す。>>>詳細へ
■関連ニュース:国慶節連休も 中国人観光客が日本で爆買い
中国人訪日客から聞いた日本観光業界の問題点とは?
4月に観光のため日本を訪れた梁さんは、「今回の日本旅行では、買い物リストに挙げていた多くの物が売り切れで買うことができなかった。マイナスイオン歯ブラシや子供用歯ブラシも買えなかったし、タイガーの真空圧力IT炊飯器や象印の炊飯器も売り切れていた。東京の秋葉原にいたっては、通り沿いの店はすべて売り切れだった。聞くところによると、毎日商品が店に入荷した途端に売り切れるらしい」と語った。
◆ショッピング中心の観光は単一的
◆外国のホテルは一部屋の料金だか日本は一人の値段
◆日本料理の食べ方を知らない
業界関係者によると、今年の3月から北海道を除く東京、大阪、名古屋などの日本の大都市で受け入れ能力を超える大量の観光客を受け入れており、富士山でも観光客が多すぎて道が渋滞する現象が起きている。こうした背景の下、現地の観光サービスの質が低下しているとして、観光客のクレームが増加し始めているという。>>>詳細へ
日本観光業の直面する課題と今後の改善策
中国人観光客の増加に伴い、日本は▽観光地の受け入れ能力が十分か▽ショッピング中心の観光は単一的過ぎではないか▽国内の観光市場を完備すると同時に、ますます増える中国人観光客にいかに対応するべきか--など、様々な課題に直面している。
ホテル、車、ガイドの不足が招く観光客受け入れ能力の不足
中国国家観光局日本代表処の張西龍処長によると、訪日外国人観光客の大幅な増加に伴い、ここ3年で日本の人気観光地の受け入れ能力の不足が明らかになっている。「昨年、日本全国のホテルの平均利用率は80%で、東京は90%を超えた。これはすでに極めて高い利用率だ」。張氏はホテルを例に、日本の観光受け入れ能力の飽和状況について説明した。張氏によると、近年日本ではホテル、観光車両、ガイドなど観光関連の全ての商品やサービスの価格が上昇しており、今年は特に顕著だ。価格上昇のしわ寄せは最終的に観光客に来る。これも国慶節連休中の訪日中国人観光客の増加幅が予想を下回った理由の1つだ。受け入れ能力の不足は関連する商品やサービスの価格上昇を招くだけでなく、日本の観光サービスの質の低下も招いている。>>>詳細へ
訪日中国人観光客に今まで見られなかった3つの傾向
国慶節の連休中に日本を訪れた旅行者数は中国国内においては未だ発表されていないが、日本観光産業協会の松井理事によると10月1日~7日の間に日本を訪れた中国大陸部からの観光客数は40万人と予想され、初めて春節(旧正月)期間中を超え新記録を樹立した。それを背景に、訪日中国人観光客にすこしずつ変化が現した。
◆訪日中国人観光客には年間を通してオフシーズンがないこと。
◆中国人観光客の旅行モデルに変化が現れたこと。
◆リピート客の増加だ。
訪日客急増でサービスが追いつかない日本、改善策に乗り出す
中国人観光客の増加に伴い、日本のさまざまなサービスが追いつかないというケースが多発しているため、日本はサービスのクオリティを向上すべく、ニーズに合わせたさまざまな取り組みを実施している。>>>詳細へ
◆ホテル需要の高まりでオフィスビルをホテルに改造も
◆空港のサービス向上へ
◆「手ぶら観光」など便宜性向上へ新たな取り組み
タクシー乗車拒否、当たり屋誤報事件…最近注目されている訪日中国客のクレーム
日本で「中国人」を理由にタクシー乗車拒否
謝罪に訪れたタクシー会社の役員ら
ある中国人が最近、日本でタクシーに乗ろうとしたところ、「中国人」であることを理由に乗車を拒否されたため、タクシー会社にクレームを出したところ、タクシー会社の役員らが謝罪文を持って謝罪しに来たとのエピソードを、微博(ウェイボー)に投稿した。会社側は運転手に対する厳しい処分と、すべての従業員に7月31日と8月1日の2日間、特別研修会を行い、乗車拒否をしないよう意識教育を徹底したという。>>>詳細へ
中国人観光客の「当たり屋」報道は誤報 日本側が謝罪
謝罪文
ここ数日、「中国人の老人が日本で『当たり屋』行為をしたと言われている」とのニュースがネットで大きな話題となった。中国人観光客の老人が京都で「当たり屋」をして10万円を要求したという知らせについて、当事者の老人がツアーに参加した厦門の旅行社の複数の職員は、老人が日本で「当たり屋」をしたという事実を否定し、この老人は実際に足に傷を負い、日本側の車の主も老人にぶつかったことを認めていると証言している。また最初に「当たり屋」を見出しにこれを報道した中国語メディアの記者も、文章が誤解を招いたとして謝罪した。>>>詳細へ
(編集YW)
関連企画:「爆買い」の次は「爆花見」の現象 背後に中国観光業の反省
「人民網日本語版」2015年10月14日