王玉超さんは河南省禹州市中心病院の病理学医師で、2013年の献血の際に中華骨髄バンクに登録した。それから2年後、自身の血液が米国の患者と適合するとは思ってもみなかったという。「私は医師として、誰よりも患者の命を救うべきだと思った。造血幹細胞の提供に、私たちは欠かせない存在だ」。
河南省赤十字会の文梅英さんは、この仕事を始めて14年になる。「初めのころは、適合したドナー候補者に連絡するため、家まで訪ねていったが、こちらが口を開く前に拒絶されることも多かった。今は仕事がますますやりやすくなった。特に中華骨髄バンクのドナー登録が拡大し、メディアによる知識の普及が進むに伴い、通知の仕事がまるで楽しい旅行のように感じられるようになった」と文さん。
2012年に世界骨髄バンクに加入した中華骨髄バンクは今や、世界で4番目に大きい骨髄バンクとなり、200万人あまりのドナー登録者を有するようになった。2003年に設立された河南省赤十字造血幹細胞ドナーデータベースには、すでに約10万人分のドナー情報が登録されている。
文さんは「先進国と比べると、我々にはまだ向上の余地がある。例えばドイツでは、年に4千人あまりが造血幹細胞を提供しているが、中国は現在までの合計が4970人に留まっている」と語る。
9日、米国骨髄バンクのコーディネーターが上海から、オランダ骨髄バンクのコーディネーターが北京から、それぞれ自国へと飛び立った。
中華骨髄バンクのコーディネーター・宋曄氏は「国際規定によると、国境を越えて提供される造血幹細胞は72時間以内に患者に移植されなければならない。移植までの時間は短ければ短いほど良い」と語った。米国骨髄バンクのコーディネーターは、「河南省のドナーを称賛したい」と語った。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年6月11日